
日経平均株価の長い推移は、年末の終値を1本の線にして、1989年末の水準に横線を引くと読みやすくなります。線が横線の下にあった期間の長さと、横線を超えたあとの上がり方を、同じ1枚の図で比べられます。
日経平均株価の終値は、1989年12月29日につけた3万8,915円87銭(いわゆるバブル期の高値)を、2024年2月22日に3万9,098円68銭で初めて上回りました。1989年末の最高値を終値で更新するまでにかかった期間は34年、日数にすると12,473日です。12,473日は、1989年12月に生まれた人が34歳になるまでの期間にあたります。
その後、終値は2026年6月25日に7万2,366円34銭の史上最高値をつけ、2026年10月20日の終値は6万4,075円42銭でした。本記事では、日本経済新聞社「日経平均プロフィル」が公表する終値をもとに、1949年5月16日の算出起点から2026年10月までの推移を6つの図解で並べます。売買の判断材料や今後の見通しは扱いません。
日経平均株価は、1989年末の最高値を超えるまでに何年かかったのか。
3万8,915円を終値で上回ったのは2024年2月22日。34年かかりました。
出典:日本経済新聞社「日経平均プロフィル」ヒストリカルデータ(終値ベース・2026年は10月20日の終値まで)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・制度・サービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
日経平均株価とは|225銘柄・1949年5月16日の算出起点と名称の変遷

値を読む前に、日経平均株価がいつから、どのように計算されてきた指数なのかを確かめておきます。起点の日付と名称の変遷を押さえると、77年分の線がどこから始まっているかがはっきりします。
日経平均株価は、東京証券取引所に上場する代表的な225銘柄の株価をもとに、日本経済新聞社が算出している株価指数です。日経平均プロフィルによると、225銘柄の株価を単純に足して225で割った値ではなく、銘柄の入れ替えや株式分割で値が飛ばないように調整を加え、連続性を保っています。指数の値は円・銭の単位で公表されています。
算出の起点は、戦後に東京証券取引所で売買が再開された1949年5月16日で、この日の値は176円21銭です。実際に算出が始まったのは1950年9月7日で、その時点から起点の日までさかのぼって計算されました。当初の算出元は東京証券取引所で、名称は東証株価平均、NSB225種修正平均、日経ダウ平均株価と変わり、1985年から日経平均株価と呼ばれています。
1949年から2026年までの年末終値|77年の推移を2つの目盛りで見る

77年分の年末終値は、まず普通の目盛りの折れ線で全体の形を見て、次に10倍ごとの目盛りで同じ線を見直します。2つの図を続けて見ると、同じデータでも目盛りの取り方で線の形が変わることが分かります。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
年末の終値は、1949年末の109円91銭から1989年末の3万8,915円87銭まで、増減を繰り返しながら上の方向に伸びています。1989年末の水準に引いた横線を見ると、1990年から2023年までの年末終値はすべてこの線の下にあり、2024年末の3万9,894円54銭で初めて線の上に出ました。
2024年以降は線の傾きが変わります。2025年末の終値は5万339円48銭、2026年は6月25日に7万2,366円34銭の史上最高値をつけ、10月20日の終値は6万4,075円42銭でした。指数の水準で見ると、史上最高値は1989年末の最高値の約1.86倍、1949年5月16日の起点の約411倍にあたります。ここでの倍率は指数の水準の比で、配当を含む投資の成果を表すものではありません。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
同じ年末終値を10倍ごとの目盛りで描くと、1950年代から1980年代にかけての線は、ほぼ同じ傾きで上がっているように見えます。この目盛りでは同じ高さの差が同じ倍率を表すため、100円から1,000円、1,000円から1万円の伸びが等しい幅で並びます。1989年末の終値は1949年末の約354倍、2025年末は約458倍です。
1989年末の最高値を下回っていた34年|最安値は2009年3月10日

34年間の動きは、1989年末を100とした比率の線で見ると、どこまで下がり、いつ100に戻ったかが一目で分かります。100の横線を基準にして、線との距離を追ってみてください。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
1989年末を100とすると、1990年末の年末終値は61.3、1992年末は43.5でした。その後も100を下回る年が続き、比率が最も小さかったのは2011年末の21.7です。年末終値が1989年末の水準を上回った年は34年間一度もなく、比率が100を超えたのは2024年末の102.5が最初でした。
日々の終値で見ると、この期間の最安値は2009年3月10日の7,054円98銭です。1989年12月29日の3万8,915円87銭からの下落率は81.9%で、指数の水準は最高値の2割弱まで下がっていました。最高値の更新は2024年2月22日の3万9,098円68銭で、1989年12月29日から数えて34年、12,473日後のことです。
この34年の間には、景気の山と谷が何度も記録されています。景気の山と谷の日付は景気動向指数の推移を図解した記事で、1990年以降の国内総生産の動きは日本のGDPの推移を図解した記事で扱っています。本記事では株価指数の値と日付だけを並べ、景気や経済指標との関係には触れません。
大台を初めて上回った日|1万円から7万円まで

1万円ごとの大台を終値で初めて上回った日を並べ、前の大台からの日数を横棒にしました。棒の長さの差が、そのまま到達までにかかった時間の差です。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
終値が1万円を初めて上回ったのは1984年1月9日、2万円は1987年1月30日、3万円は1988年12月7日でした。1万円から2万円までは1,117日、2万円から3万円までは677日です。3万円から4万円までは12,871日かかり、4万円を初めて上回ったのは2024年3月4日でした。
2024年以降は間隔が短くなります。5万円は2025年10月27日、6万円は2026年4月27日、7万円は2026年6月18日に初めて上回り、4万円から5万円までは602日、5万円から6万円までは182日、6万円から7万円までは52日でした。ここでの到達日は、終値でその水準を上回った最初の日です。たとえば6万円は、取引時間中には2026年4月23日に上回っていました。
1年ごと・1日ごとの値動きの記録

1年ごとの変化は前年末との比較を縦棒で、1日ごとの大きな変化は記録の上位を横棒で並べます。上向きと下向きの棒の数や長さを比べてみてください。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
1950年から2025年までの76年で、年末終値が前年末を上回った年は50年、下回った年は26年でした。前年末比が最も大きかったのは1952年の+118.4%、最も小さかったのは2008年の-42.1%で、次いで1990年の-38.7%です。前年末比がプラスになった年は、76年のうち約3分の2を占めています。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
1日の変化率の記録では、下落率の最大は1987年10月20日の14.90%、2位は2024年8月5日の12.40%です。上昇率の最大は2008年10月14日の14.15%、2位は1990年10月2日の13.24%でした。下落幅の最大も2024年8月5日の4,451円28銭で、上昇幅の最大は2026年5月7日の3,320円72銭です。
楓のまとめ|日経平均株価の終値で見る77年の3つの観察事実

年末終値・1989年末比・大台の間隔・騰落の記録を並べると、同じ指数の77年が4つの角度から見えてきます。3つの観察事実に整理します。
本記事の図解は、日経平均株価の終値という1本の系列を、目盛りや基準を変えて見直したものです。数値の大小に評価を加えず、記録された値と日付を観察事実として整理しておきます。
3つの観察事実を並べると、1989年末の最高値を下回っていた34年と、更新後に7万円台まで進んだ2年4か月が、同じ系列の中に並んでいることが分かります。日経平均株価の終値は日々更新されるため、2026年の値は10月20日時点のもので、年末までに変わります。
よくある質問(FAQ)

日経平均株価の記録を読むときは、終値か取引時間中の値か、いつ時点の値かの2点を確かめてください。同じ「最高値」でも、どちらを指すかで数字が変わります。
Q1. 日経平均株価はどのように計算されていますか?
東京証券取引所に上場する代表的な225銘柄の株価をもとに、日本経済新聞社が算出しています。単純な平均ではなく、銘柄の入れ替えや株式分割の影響を除く調整をして、指数の連続性を保っています。起点は戦後に東京証券取引所で売買が再開された1949年5月16日の176円21銭で、算出開始は1950年9月7日です。名称は1985年から日経平均株価になりました。
Q2. 最高値の数字が記事によって違うのはなぜですか?
その日の取引終了時の値である終値と、取引時間中につけた値の2通りがあるためです。本記事は終値で統一しており、1989年は12月29日の終値3万8,915円87銭(取引時間中の高値は3万8,957円44銭)、2026年は6月25日の終値7万2,366円34銭です。取引時間中の最高は、2026年6月22日の7万2,831円73銭でした。
Q3. 1949年や1950年の値はどのように出されたのですか?
日経平均株価の算出が始まったのは1950年9月7日で、それより前の値は、戦後に東京証券取引所で売買が再開された1949年5月16日までさかのぼって計算されたものです。起点の値は176円21銭で、終値の史上最安値は1950年7月6日の85円25銭です。
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