
一人暮らしの人が自宅で亡くなった人数は、警察庁が2024年分から公表を始めた統計で確かめられます。年齢階層ごとの横棒と、見つかるまでの日数ごとの横棒を並べると、内訳を一度に見渡せます。
自宅で一人で亡くなる人は、年間に何人いるのでしょうか。警察庁の統計では、2025年(令和7年)に警察が取り扱った、自宅で亡くなった一人暮らしの人は76,941人でした。警察が取り扱った死亡204,562人のうち37.6%にあたり、65歳以上が58,919人を占めます。1年を365日として割ると、1日あたり約211人です(編集部試算)。
報道ではこの統計が「孤独死」の人数として紹介されることがあります。警察庁の資料にこの言葉はなく、表題は「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者」です。医師が死亡診断書を出し、警察が取り扱わなかった死亡は、この数に入っていません。
本記事では、警察庁が2026年4月に公表した2025年分を中心に、年齢階層別の人数、亡くなってから見つかるまでの日数別の人数、2024年分との並び、統計に入るものと入らないものを図解で整理します。都道府県別の人数も一覧で確認できます。
自宅で一人で亡くなる人は、年間に何人いるのでしょうか。警察庁が2024年分から公表を始めた統計で確かめます。
2025年は76,941人。65歳以上が58,919人です。
本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・制度・サービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
年齢階層別の人数|最も多いのは85歳以上の15,079人

警察庁の表は、年齢を16の区分に分けています。区分ごとの人数を横棒で並べると、どの年齢階層に人数が集まっているかを一目で確かめられます。
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和7年)」年齢階層別
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
2025年の76,941人を年齢階層別に見ると、最も多いのは85歳以上の15,079人で、全体の19.6%でした。次いで75〜79歳が13,412人(17.4%)、80〜84歳が11,366人(14.8%)、70〜74歳が11,004人(14.3%)と続きます。75歳以上の3区分を合わせると39,857人で、全体の51.8%です。
65歳以上は58,919人で、全体の76.6%を占めます。65歳未満は17,860人(23.2%)で、このうち40〜64歳が16,075人、15〜39歳が1,785人でした。15歳未満は0人、年齢が分からなかった人は162人です。
図を読むときの注意点が1つあります。85歳以上は上限のない区分で、5歳刻みのほかの区分とは幅が違います。棒の長さは区分ごとの人数をそのまま示したもので、年齢1歳あたりの人数を比べたものではありません。
見つかるまでの日数別|0〜1日が28,398人で最多

亡くなってから見つかるまでの日数は、9つの区分で公表されています。65歳以上と65歳未満を積み上げた横棒にすると、日数ごとの人数と年齢の内訳を同時に確認できます。
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和7年)」経過日数別
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
警察庁の表は、亡くなってから見つかるまでの日数(警察庁の表記は「経過日数」)を9区分に分けています。2025年は0〜1日が28,398人で最も多く、全体の36.9%でした。2〜3日の15,865人を合わせた0〜3日は44,263人で、57.5%にあたります。
4〜7日は10,456人でした。8日以上たって見つかった人は22,222人で、全体の28.9%です。このうち31日以上は7,148人(9.3%)で、366日以上の人は208人でした。
年齢で分けると、8日以上の人は65歳未満で6,178人、65歳以上で15,911人でした。それぞれの年齢区分の総数に対する割合は、65歳未満が34.6%、65歳以上が27.0%です(編集部試算)。人数は65歳以上のほうが多く、割合は65歳未満のほうが高いという並びです。
なお、日数の区分は幅がそろっていません。0〜1日は2日分、31〜90日は60日分で、366日以上には上限がありません。棒の長さを区分どうしで比べるときは、この幅の違いに注意が必要です。
3つの数字の関係|204,562人、76,941人、22,222人

この統計をめぐっては、3つの数字が別々に紹介されることがあります。入れ子の図にすると、どの数字がどの数字の内訳なのかを整理できます。
3つの数字の関係(2025年)
警察が取り扱った死亡
204,562人
うち、自宅で亡くなった一人暮らしの人
76,941人(37.6%)
うち、8日以上たって見つかった人
22,222人(76,941人の28.9%)
内閣府の作業部会が、孤立死者数の推計の目安とした範囲
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和7年)」/内閣府「令和7年孤立死者数の推計について」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
いちばん外側は、2025年に警察が取り扱った死亡の204,562人です。その内側が、自宅で亡くなった一人暮らしの人の76,941人(37.6%)で、この記事の主役の数字です。さらに内側が、8日以上たって見つかった22,222人です。
内閣府の作業部会は2025年4月、警察庁のこの統計をもとに、死後8日以上を孤立死者数の推計の目安とする考え方を示しました。内閣府が2026年4月に公表した2025年の推計は22,222人で、警察庁の表の8日以上を合計した値と一致します。2024年の推計は21,856人でした。
76,941人は統計の全体で、22,222人は内閣府が推計の目安とした範囲です。2つは同じ統計から出ていますが、指している範囲が違います。
この統計に入るもの、入らないもの

人数を読むときは、何を数えた統計なのかをあわせて確かめておくと、範囲を取り違えずにすみます。入るものと入らないものを2枚のカードに分けました。
この統計に入るもの、入らないもの
内閣府の作業部会は、同じ統計をもとに「孤立死」の人数を推計しています。警察庁の資料には、「孤独死」「孤立死」という言葉はありません。
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和7年)」/内閣府の作業部会「孤立死者数の推計方法等について」(2025年4月)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
この統計が数えているのは、警察が取り扱った死亡のうち、自宅で亡くなった一人暮らしの人です。資料の注記には「警察庁刑事局捜査第一課に報告があったもの」と書かれています。死因ごとの内訳は公表されていません。
医師が死亡診断書を出し、警察が取り扱わなかった死亡は、この統計に入っていません。内閣府の作業部会の資料も、かかりつけ医が警察を経由せずに死亡診断書を出した場合は対象から外れると説明しています。
自宅以外の場所で亡くなった人や、一人暮らしではなかった人も対象外です。一人暮らしで亡くなった人すべてを数えた統計ではない点に注意が必要です。
2024年と2025年を年齢階層別に並べる

年間の値が公表されているのは、2024年と2025年の2年分です。2本1組の横棒にして、年齢階層ごとに2年の人数を並べました。
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和6年)」、同(令和7年)年齢階層別
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
2024年は76,020人、2025年は76,941人で、差は921人です。警察が取り扱った死亡に占める割合は、2024年が37.2%(204,184人のうち)、2025年が37.6%(204,562人のうち)でした。
年齢階層別に2年を並べると、85歳以上は2024年が14,658人、2025年が15,079人です。75〜79歳は12,567人と13,412人、70〜74歳は11,600人と11,004人でした。65歳以上の合計は58,044人と58,919人です。
年間の値が公表されているのは、この2年分です。上半期(1〜6月)の値は別に公表されていますが、警察庁が暫定値としているもので、年間の値と足し引きして使うことはできません。公表の経過は次のとおりです。
一覧で確かめる|年齢階層別・日数別・都道府県別

図で示した人数を、表でも確認できるようにしました。タブを切り替えると、年齢階層別、見つかるまでの日数別、都道府県別の3つの表が表示されます。
年齢階層別の表には2025年と2024年の人数と差を、日数別の表には65歳未満と65歳以上の内訳を載せています。都道府県別の表は警察庁の公表値をそのまま並べたもので、都道府県コードの順です。
年齢階層別の人数(単位:人)。差は2025年から2024年を引いた値です。
| 年齢階層 | 2025年 | 2024年 | 差 |
|---|---|---|---|
| 15歳未満 | 0 | 0 | 0 |
| 15〜19歳 | 57 | 62 | −5 |
| 20〜24歳 | 352 | 376 | −24 |
| 25〜29歳 | 401 | 404 | −3 |
| 30〜34歳 | 429 | 423 | +6 |
| 35〜39歳 | 546 | 590 | −44 |
| 40〜44歳 | 874 | 973 | −99 |
| 45〜49歳 | 1,508 | 1,584 | −76 |
| 50〜54歳 | 3,091 | 3,059 | +32 |
| 55〜59歳 | 4,477 | 4,488 | −11 |
| 60〜64歳 | 6,125 | 5,859 | +266 |
| 65〜69歳 | 8,058 | 7,846 | +212 |
| 70〜74歳 | 11,004 | 11,600 | −596 |
| 75〜79歳 | 13,412 | 12,567 | +845 |
| 80〜84歳 | 11,366 | 11,373 | −7 |
| 85歳以上 | 15,079 | 14,658 | +421 |
| 年齢不詳 | 162 | 158 | +4 |
| 総数 | 76,941 | 76,020 | +921 |
見つかるまでの日数別の人数(2025年・単位:人)。総数には年齢が分からなかった162人を含みます。
| 見つかるまでの日数 | 総数 | 65歳未満 | 65歳以上 |
|---|---|---|---|
| 0〜1日 | 28,398 | 5,888 | 22,502 |
| 2〜3日 | 15,865 | 3,541 | 12,321 |
| 4〜7日 | 10,456 | 2,253 | 8,185 |
| 8〜14日 | 7,570 | 1,798 | 5,752 |
| 15〜30日 | 7,504 | 2,001 | 5,460 |
| 31〜90日 | 5,195 | 1,636 | 3,515 |
| 91〜180日 | 1,273 | 478 | 778 |
| 181〜365日 | 472 | 180 | 288 |
| 366日以上 | 208 | 85 | 118 |
| 総数 | 76,941 | 17,860 | 58,919 |
都道府県別の人数(2025年・単位:人)。都道府県コードの順に並べています。
| 都道府県 | 自宅で亡くなった 一人暮らしの人 | うち65歳以上 |
|---|---|---|
| 北海道 | 3,669 | 2,846 |
| 青森県 | 693 | 559 |
| 岩手県 | 827 | 671 |
| 宮城県 | 1,335 | 1,000 |
| 秋田県 | 576 | 475 |
| 山形県 | 432 | 345 |
| 福島県 | 1,091 | 865 |
| 茨城県 | 1,662 | 1,264 |
| 栃木県 | 1,075 | 812 |
| 群馬県 | 1,203 | 931 |
| 埼玉県 | 4,445 | 3,360 |
| 千葉県 | 4,038 | 2,933 |
| 東京都 | 10,678 | 7,932 |
| 神奈川県 | 5,538 | 4,069 |
| 新潟県 | 1,167 | 910 |
| 富山県 | 427 | 340 |
| 石川県 | 490 | 383 |
| 福井県 | 335 | 276 |
| 山梨県 | 448 | 367 |
| 長野県 | 969 | 759 |
| 岐阜県 | 897 | 709 |
| 静岡県 | 1,640 | 1,293 |
| 愛知県 | 4,448 | 3,302 |
| 三重県 | 957 | 762 |
| 滋賀県 | 719 | 547 |
| 京都府 | 1,607 | 1,263 |
| 大阪府 | 6,258 | 4,750 |
| 兵庫県 | 3,416 | 2,709 |
| 奈良県 | 737 | 598 |
| 和歌山県 | 591 | 463 |
| 鳥取県 | 263 | 217 |
| 島根県 | 365 | 295 |
| 岡山県 | 1,004 | 800 |
| 広島県 | 1,671 | 1,311 |
| 山口県 | 1,095 | 875 |
| 徳島県 | 422 | 346 |
| 香川県 | 568 | 457 |
| 愛媛県 | 773 | 611 |
| 高知県 | 492 | 407 |
| 福岡県 | 2,662 | 2,075 |
| 佐賀県 | 379 | 299 |
| 長崎県 | 778 | 620 |
| 熊本県 | 867 | 689 |
| 大分県 | 608 | 487 |
| 宮崎県 | 655 | 512 |
| 鹿児島県 | 1,015 | 786 |
| 沖縄県 | 956 | 639 |
| 全国 | 76,941 | 58,919 |
出典:警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和7年)」、警察庁「警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者(令和6年)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
都道府県別の表は人数の公表値で、人口や世帯数で割った値ではありません。3つの表はいずれも、警察庁の資料の数値をそのまま載せています。
楓のまとめ|76,941人という数字が指す範囲

ここまでの図と表を、3つの観察事実にまとめます。人数、内訳、統計の範囲の順に整理します。
タイトルの問いに答えると、警察が取り扱った死亡のうち、自宅で亡くなった一人暮らしの人は、2025年に76,941人でした。この統計は2024年分から公表が始まり、年間の値は2年分あります。
同じ統計から出た数字でも、76,941人は全体、58,919人は65歳以上、22,222人は8日以上たって見つかった人と、指している範囲がそれぞれ違います。どの範囲の人数なのかを統計の表題とあわせて確かめると、数字どうしを取り違えずに読めます。
よくある質問(FAQ)

この統計について迷いやすい点を3つにまとめました。言葉の使われ方、統計の範囲、数字の時点についてです。
Q1. この統計は「孤独死」の人数ですか?
警察庁の資料にこの言葉はありません。数えているのは、警察が取り扱った死亡のうち、自宅で亡くなった一人暮らしの人です。報道では、この人数や65歳以上の人数がその言葉で紹介されることがあります。内閣府の作業部会は、同じ統計の死後8日以上を孤立死者数の推計の目安としており、2025年は22,222人でした。
Q2. 一人暮らしで亡くなった人は、すべてこの統計に入っていますか?
入っていません。対象は警察が取り扱った死亡に限られ、医師が死亡診断書を出して警察が取り扱わなかった死亡は含まれません。自宅以外の場所で亡くなった人も対象外です。
Q3. この数字はいつ時点のものですか?
2025年(令和7年)1年間の値で、警察庁が2026年4月に公表しました。年間の値は2024年分と2025年分の2年分があります。上半期(1〜6月)の暫定値は、過去2回とも8月に公表されました。2026年1〜6月分は、2026年10月4日時点で警察庁の統計ページに掲載されていません。
🔍 この記事のファクトチェックについて

当サイトはファクトチェックを実施しています。このページのファクトチェックのエビデンスを以下に掲載します。




