
「どの県がいちばん多く優勝しているのか」という問いには、47都道府県の回数を地図と一覧で並べて見るのが近道です。大小のタイルと実際の地図を重ねると、回数の多い県と優勝経験のない県の分布が同時に見えてきます。
夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)の都道府県別優勝回数は、第107回(2025年)終了時点で、最も多いのが大阪の14回です。次いで神奈川・愛知・和歌山が各8回、広島・東京・兵庫が各7回と続きます。一方で、107回を終えた時点でも優勝経験のない県は18にのぼります。2桁の優勝回数は大阪のみで、優勝経験のある29都道府県と、まだ優勝のない18県に分かれているのが、都道府県別に見た夏の甲子園の全体像です。
本記事では、歴代優勝校の記録(1915年の第1回から2025年の第107回まで)をもとに、都道府県別の優勝回数を、47都道府県タイルマップ・実形状の地図・上位ランキング・全県一覧といった複数の図解で整理します。どの県が多いのか、どの地方に集まっているのか、そして優勝経験のない県はどこにあるのかを、価値判断を交えずに観察していきます。
夏の甲子園で、優勝回数がいちばん多い都道府県はどこか。
最も多いのは大阪の14回。次いで神奈川・愛知・和歌山が各8回で、優勝経験のない県は18にのぼる。
本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・記録は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。
最多は大阪の14回、2位は神奈川・愛知・和歌山の8回

47都道府県の優勝回数は、表よりもタイルマップで見ると全国の分布がひと目でわかります。色の濃いタイルがどこにあり、白いタイル(優勝経験なし)がどこに集まっているかが同時に確認できます。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
都道府県別に夏の甲子園の優勝回数を見ると、最も多いのは大阪の14回です。2桁の優勝回数を記録しているのは大阪だけで、2位は神奈川・愛知・和歌山の3府県が各8回で並びます。続いて広島・東京・兵庫が各7回、愛媛が6回、京都が5回、福岡が4回、千葉が3回と続きます。最多の大阪14回は、2位グループの8回と比べても6回多く、都道府県別では頭一つ抜けた回数になっています。
タイルマップで色の濃いタイルを追うと、優勝回数の多い府県は近畿から東海、瀬戸内にかけて帯状に並んでいることがわかります。大阪・和歌山・兵庫・京都といった近畿の府県、東海の愛知、瀬戸内の広島・愛媛が上位を占めています。一方、色の淡いタイル(優勝経験のない県)は、東北や北陸にまとまって現れます。回数の大小を等価なタイルで見ることで、地域ごとの偏りが視覚的に読み取れます。
優勝回数が多い県は近畿・東海・瀬戸内に集まる

回数の大小だけでなく、実際の地理的な位置で見ると「どの地方に集まっているか」がはっきりします。実際の県の形をした地図で、色の濃い地域と白く抜けている地域を見比べてみます。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
実際の地図の上に優勝回数を色で重ねると、色の濃い地域が近畿・東海・瀬戸内に集まっていることがわかります。大阪の14回を中心に、和歌山8回・兵庫7回・京都5回といった近畿の府県、東海の愛知8回、瀬戸内の広島7回・愛媛6回が濃い色で表れます。優勝回数の多い府県は、太平洋ベルトに沿った近畿・東海・瀬戸内の地域にまとまって分布しているのが、地図から見て取れます。
一方、白に近い色の県(優勝経験のない18県)は、東北・北陸・山陰・南九州に多く現れます。東北では宮城が1回の優勝経験を持つほかは、青森・岩手・秋田・山形・福島の5県が優勝経験なしです。北陸の新潟・富山・石川・福井、山陰の鳥取・島根、南九州の宮崎・鹿児島も優勝経験がありません。地図で見ると、優勝経験のある地域とない地域が、地理的にはっきりと分かれていることがわかります。
上位10都府県の優勝回数

上位の府県だけを取り出して横棒で並べると、大阪の突出ぶりと、2位以下のまとまり方が具体的な数値で見えてきます。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
上位10都府県を横棒で並べると、大阪の14回が最も長く伸び、2位グループの8回(神奈川・愛知・和歌山)と比べても差があることがわかります。5位グループの広島・東京・兵庫が各7回、8位の愛媛が6回、9位の京都が5回、10位の福岡が4回と続きます。上位10都府県のうち、近畿が大阪・和歌山・兵庫・京都の4府県を占めており、上位は近畿に厚く分布しています。
上位の顔ぶれを見ると、優勝回数の多い府県は、いずれも高校野球の強豪校を抱える地域と重なっています。大阪・愛知・神奈川・広島などは、全国大会の常連校を複数持つ地域です。次の見出しでは、こうした上位とは対照的に、まだ優勝経験のない県がどれだけあるのかを見ていきます。
優勝経験のない県は18、東北・北陸に多い

優勝回数を「何回の県が何県あるか」という回数帯で整理すると、分布の両端が見えてきます。突出した大阪と、まだ優勝のない18県の対比です。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
優勝回数を回数帯ごとに整理すると、分布の両端がはっきりします。14回は大阪の1県のみ、8回は3府県、7回も3都県です。一方、優勝経験のある29都道府県のうち、1回のみの県が9県と最も多く、優勝経験のない0回の県は18県にのぼります。全国47都道府県のうち約4割にあたる18県が、第107回を終えた時点でまだ夏の優勝旗を手にしていないことになります。
優勝経験のない18県を地方別に見ると、東北の青森・岩手・秋田・山形・福島、北陸の新潟・富山・石川・福井、山陰の鳥取・島根、そのほか滋賀・山梨・岡山・熊本・長崎・宮崎・鹿児島が該当します。東北6県のうち優勝経験があるのは宮城の1回のみで、残る5県は優勝経験がありません。優勝の記録は特定の地域に集まる一方で、優勝経験のない県もまた地理的にまとまって分布しています。
県の優勝回数は特定の学校に支えられている

県の優勝回数を、県内でいちばん多く優勝した1校がどれだけ占めるかで見ると、回数の中身が見えてきます。強豪校の存在が県の回数を押し上げている構造です。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
県の優勝回数を、県内で最も多く優勝した1校の回数と、それ以外の学校の回数に分けて見ると、特定の学校への集中が見えてきます。愛知の8回のうち7回は中京大中京の優勝で、広島の7回のうち6回は広島商の優勝です。愛媛の6回のうち5回は松山商が占めています。県の優勝回数の多くは、その県を代表する特定の強豪校の記録に支えられていることがわかります。
一方で、大阪や和歌山のように、複数の学校が優勝を分け合っている県もあります。大阪の14回は大阪桐蔭・PL学園をはじめ複数校に、和歌山の8回は智弁和歌山・桐蔭・向陽・箕島の4校に分かれています。県の優勝回数が特定の1校に集中しているか、複数校に分散しているかは、県によって異なります。ここでは校名の列挙は最小限にとどめ、あくまで「県の回数を1校がどれだけ占めるか」という観察にとどめます。
47都道府県の優勝回数 全一覧

最後に、47都道府県すべての優勝回数を一覧にまとめます。ご自身の出身県や応援している県が何回優勝しているか、確認してみてください。
47都道府県 夏の甲子園 優勝回数 全一覧
第107回(2025年)終了時点/順位は同数を同順位とする標準競争順位
都道府県帰属の合計は104回。優勝経験のある都道府県は29、優勝経験のない県は18です。合計が大会数107と一致しないのは、初期大会の代表区分や東京・北海道の分割区(東東京/西東京・南北海道)を現行47都道府県へ帰属集約して集計しているためです。
出典:全国高等学校野球選手権大会 歴代優勝校記録(阪神甲子園球場公式・第107回終了時点)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
47都道府県の優勝回数を一覧で見ると、上位の府県と、1回のみの県、そして優勝経験のない県が、順位とともに並びます。同じ回数の都道府県は同順位として扱っています。都道府県帰属の合計は104回で、これを優勝経験のある29都道府県が分け合い、18県はまだ優勝の記録がありません。合計が大会数の107と一致しないのは、初期の大会の代表区分や、東京・北海道の分割区(東東京・西東京、南北海道)を現行の47都道府県へ帰属集約して集計しているためです。本記事では、都道府県別の帰属回数を集計の軸としています。
楓のまとめ|優勝の記録は特定の地域と学校に集まっている

ここまでの図解を並べると、夏の甲子園の優勝回数が、地域と学校の両面で偏って分布していることが見えてきます。3つの観察事実に整理してみます。
「どの県がいちばん多く優勝しているか」という問いに対して、本記事で並べた図解は、優勝回数が特定の地域と学校に集まっていることを示してきました。回数の大小、地理的な分布、県内での集中の度合い、それぞれが夏の甲子園の記録の一面を映しています。回数の多い少ないに優劣をつけるのではなく、分布の特徴を観察事実として整理しておきます。
3つの観察事実を重ねて読むと、夏の甲子園の優勝回数は、地域と学校という2つの層で偏りを持っていることがわかります。優勝の記録が近畿・東海・瀬戸内に集まり、その多くが特定の強豪校に支えられている一方で、東北・北陸を中心に18県がまだ優勝を経験していないという分布が、都道府県別に見た夏の甲子園の姿です。「どの県が多いか」という問いへの答えは大阪ですが、その周辺には、地域と学校の分布という観察できる事実が広がっています。
よくある質問(FAQ)

優勝回数のデータを読むときは、集計の基準時点と、合計が大会数と一致しない理由の2点を押さえておくと、数字の意味が正確につかめます。
Q1. 夏の甲子園で最も優勝回数が多い県はどこですか?
大阪で14回です(第107回・2025年終了時点)。都道府県別で2桁の優勝回数を記録しているのは大阪のみです。次いで神奈川・愛知・和歌山が各8回、広島・東京・兵庫が各7回、愛媛が6回、京都が5回、福岡が4回と続きます。
Q2. まだ優勝したことがない県はいくつありますか?
18県です(第107回終了時点)。青森・岩手・秋田・山形・福島・新潟・富山・石川・福井・山梨・滋賀・鳥取・島根・岡山・熊本・長崎・宮崎・鹿児島が該当します。地方別に見ると、東北・北陸・山陰・南九州に多く分布しています。優勝経験のある都道府県は29です。
Q3. 都道府県別の合計が107にならないのはなぜですか?
優勝校は第1回から第107回まで107大会分ありますが、それを現行の47都道府県へ帰属させて集計すると、都道府県帰属の合計は104になります。差が生じるのは、初期の大会の代表区分や、東京・北海道の分割区(東東京・西東京、南北海道)を現行の都道府県へ集約する際の基準差によるものです。本記事では、都道府県別の帰属回数を集計の軸としています。
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