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米の価格はどこまで上がり、どこまで下がったか?75年の推移を図解【2026年】

米の価格はどこまで上がり、どこまで下がったか?75年の推移を図解
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楓
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米の価格は、どの段階の価格を見ているかで数字の意味が変わります。玄米60kgの取引価格と、スーパーで買う精米5kgの価格を別々の図に分けて並べると、上がった側と下がった側の両方が同じ公表資料の上で見えてきます。

スーパーで売られる米の価格は、農林水産省が集計する精米5kgの平均で、2026年1月4日までの週に4,416円まで上がり、2026年9月7〜13日の週は2,971円でした。最高値から1,445円、率にして32.7%低く、前年同期と比べても30.5%低い水準です。一方で、集荷業者と卸売業者の間の相対取引価格(玄米60kg)は2026年8月が31,556円で、前年同月をなお16%上回っています。

取引価格を年産平均で見ると、令和5年産の15,315円から令和7年産の35,330円(速報値)へ、2年で約2.3倍になりました。本記事では、農林水産省が2026年9月18日に公表した相対取引価格とスーパーの販売価格、政府買入価格の記録、総務省の小売物価統計を使い、1950年産から2025年産までの75年の推移と、2025年秋以降の上がり方と下がり方を図解で整理します。

EVIDENCE / 可視化pediaの結論

米の価格は、どの段階でどこまで上がり、2026年9月時点でどこまで下がったか。

店頭は最高値より32.7%低く、取引価格はなお前年を16%上回る。

スーパーの精米5㎏平均販売価格(税込・円) 4,416 2025年12月29日〜2026年1月4日の週・農林水産省POS(全国約1,000店舗) 最高値 / Peak
スーパーの精米5㎏平均販売価格(税込・円) 2,971 2026年9月7〜13日の週・農林水産省POS(全国約1,000店舗) 最新週 / Latest
1984 政府買入 18,668円/60kg 2014 相対取引 11,967円/60kg 2025.10 相対取引 37,058円/60kg 2026.8 相対取引 31,556円/60kg

Source

農林水産省「令和7年産米の相対取引価格・数量について(令和8年8月)」/「スーパーでの販売数量・価格の推移(KSP-POS・週次)」/「米価に関する資料」(政府買入価格)

楓の整理
この記事の要点

◆ スーパーの精米5kg平均販売価格は、2026年1月4日までの週の4,416円が最も高く、2026年9月7〜13日の週は2,971円で、前年同期より30.5%低い水準です。
◆ 相対取引価格(全銘柄平均・玄米60kg)は2025年10月の37,058円が月別で最も高く、2026年8月は31,556円で、前年同月比はなお+16%です。
◆ 年産平均では令和5年産の15,315円から令和7年産の35,330円(速報値)へ約2.3倍で、1950年産からの政府買入価格・入札価格・相対取引価格のいずれの記録値よりも高い水準です。

出典:農林水産省「令和7年産米の相対取引価格・数量について(令和8年8月)」「スーパーでの販売数量・価格の推移」(いずれも2026年9月18日公表)。令和7年産の年産平均は速報値です。

本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・制度・サービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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米の価格はどの段階の数字か|政府買入・取引・店頭の3つ

楓
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米の価格のニュースを読むときは、最初に「どの段階の、何kg当たりの価格か」を確かめると混乱が減ります。この記事で使う3つの価格を先に並べておきます。

楓の整理
3つの価格の違い

◆ 政府買入価格(1950〜2003年産):政府が生産者から米を買い入れた価格です。玄米60kg当たり。
◆ 入札価格(1990〜2009年産)と相対取引価格(2006〜2025年産):集荷業者と卸売業者などの間の取引価格です。玄米60kg当たりで、包装代・運賃・消費税相当額等を含みます。
◆ スーパーの販売価格:全国約1,000店舗のスーパーのPOSデータによる精米5kgの平均販売価格(税込)です。全小売店の平均ではありません。

令和7年産の相対取引価格は、出回りから令和8年8月までの取引をもとにした速報値で、年産の取引終了後に確定します。

3つの価格は、制度も流通段階も単位も異なります。玄米60kgと精米5kgの間には、精米による目減りや流通の経費が入るため、本記事では両者を換算して1本の線につなぐことはしていません。比べるときは、同じ段階・同じ単位の価格どうしで並べています。

取引段階の価格は、政府買入価格が2003年産まで、入札価格が1990年産から2009年産まで、相対取引価格が2006年産からと、時期によって使える系列が入れ替わります。系列が重なる年は両方の値を残し、図でも線の種類を分けて示します。

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玄米60kgの価格は75年でどう動いたか|1950年産から2025年産まで

楓
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75年の推移は、3つの系列を1枚の折れ線に重ねると、長いあいだ2万円台前半までの範囲にあった価格が、直近2年だけ大きく跳ね上がっている形が見えます。系列の切り替わりで線を切ってあるので、制度の違いもそのまま読めます。

玄米60kg当たりの米の価格、75年の推移(1950〜2025年産) 取引段階・単位:円/玄米60kg。3系列は制度と流通段階が異なるため線をつないでいません 0 10,000 20,000 30,000 40,000 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2025 2,504.82(1950) 18,668(1984〜86) 23,607(1993) 11,967(2014) 35,330(2025・速報) 2006年産 相対取引価格の系列開始 政府買入価格(〜2003年産) 入札価格(1990〜2009年産) 相対取引価格(2006〜2025年産) ※入札価格・相対取引価格は包装代・運賃・消費税相当額等を含む。令和7年産(2025年産)は令和8年8月までの速報値。 出典:農林水産省「長期的な主食用米の価格の動向」(2026年9月18日公表)/農林水産省「米価に関する資料」(山形県転載) ※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
取引段階(玄米60kg当たり)|出典:農林水産省「長期的な主食用米の価格の動向」(2026年9月18日公表)/農林水産省「米価に関する資料」(山形県やまがたアグリネット転載)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

政府買入価格は1950年産の2,504.82円から上がり続け、1984年産から1986年産の18,668円が最も高い値でした。1987年産以降は下がり、系列が終わる2003年産は13,820円です。入札価格は1993年産の23,607円が最も高く、上下を挟みながら2005年産の16,048円まで下がりました。

相対取引価格は2006年産から系列が始まり、2014年産の11,967円が最も低い値です。2015年産から2023年産までは12,804円から15,716円の範囲で推移していました。そこから令和6年産(2024年産)は25,179円、令和7年産(2025年産)は35,330円(速報値)へと、2年続けて大きく上がっています。2014年産の11,967円と比べると約3.0倍です。

取引段階とは別に、総務省の小売物価統計には、東京都区部のうるち米の店頭価格が1950年から2010年まで残っています。公表の単位が1kg・10kg・5kgと変わっているため、5kg当たりに単位だけ換算して並べました。

東京都区部のうるち米小売価格、5kg換算の推移(1950〜2010年) 小売段階・単位:円/5kg。1kg・10kg建ての公表値を5kg当たりに単位だけ換算 0 1,000 2,000 3,000 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 495(1950) 3,080.5(1994) 1,739(2010) ※銘柄の区分が変わる1972年・1973年・1996年・2002年で線を切っています(銘柄の違いは接続していません)。系列は2010年で終了。 出典:総務省統計局「小売物価統計調査 主要品目の東京都区部小売価格(昭和25年〜平成22年)」 ※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
小売段階(東京都区部・精米・5kg換算)|出典:総務省統計局「小売物価統計調査 主要品目の東京都区部小売価格(昭和25年〜平成22年)」
銘柄・単位の変遷:1950〜1971年 うるち米(非配給)内地白米・1kg/1972年 うるち米(中)国内産精米・1kg/1973〜1995年 同・10kg/1996〜2001年 うるち米(ブレンド米)・10kg/2002〜2010年 うるち米(複数原料米)袋入り・5kg。1kg・10kgの公表値を5kg当たりに単位換算(📊筆者換算)し、銘柄の違いは接続していません。2010年で系列終了。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

1973年以降では、1994年の3,080.5円(10kgで6,161円)が最も高く、2010年は1,739円でした。銘柄の区分が1972年・1973年・1996年・2002年に変わっているため、図では区分ごとに線を切っています。小売物価統計のこの系列は2010年で終わっており、2011年以降の店頭価格は、本記事ではこの線につないでいません。

年産別の価格一覧|3つの系列をタブで切り替え

図の元になった年産ごとの値を、系列別に一覧にしました。タブを切り替えると、政府買入価格(1950〜2003年産)、入札価格(1990〜2009年産)、相対取引価格(2006〜2025年産)の全年産を確認できます。

年産和暦円/60kg
1950昭和25年産2,504.82
1951昭和26年産3,040.56
1952昭和27年産3,454
1953昭和28年産4,273
1954昭和29年産4,003
1955昭和30年産4,064
1956昭和31年産4,028
1957昭和32年産4,129
1958昭和33年産4,129
1959昭和34年産4,133
1960昭和35年産4,162
1961昭和36年産4,421
1962昭和37年産4,866
1963昭和38年産5,268
1964昭和39年産5,985
1965昭和40年産6,538
1966昭和41年産7,140
1967昭和42年産7,797
1968昭和43年産8,256
1969昭和44年産8,256
1970昭和45年産8,272
1971昭和46年産8,522
1972昭和47年産8,954
1973昭和48年産10,301
1974昭和49年産13,615
1975昭和50年産15,570
1976昭和51年産16,572
1977昭和52年産17,232
1978昭和53年産17,251
1979昭和54年産17,279
1980昭和55年産17,674
1981昭和56年産17,756
1982昭和57年産17,951
1983昭和58年産18,266
1984昭和59年産18,668
1985昭和60年産18,668
1986昭和61年産18,668
1987昭和62年産17,557
1988昭和63年産16,743
1989平成元年産16,743
1990平成2年産16,500
1991平成3年産16,392
1992平成4年産16,392
1993平成5年産16,392
1994平成6年産16,392
1995平成7年産16,392
1996平成8年産16,392
1997平成9年産16,217
1998平成10年産15,805
1999平成11年産15,528
2000平成12年産15,104
2001平成13年産14,708
2002平成14年産14,295
2003平成15年産13,820
年産和暦円/60kg
1990平成2年産21,600
1991平成3年産22,726
1992平成4年産22,813
1993平成5年産23,607
1994平成6年産22,213
1995平成7年産21,017
1996平成8年産20,751
1997平成9年産18,717
1998平成10年産19,645
1999平成11年産17,961
2000平成12年産17,096
2001平成13年産17,293
2002平成14年産17,171
2003平成15年産22,296
2004平成16年産16,660
2005平成17年産16,048
2006平成18年産15,731
2007平成19年産15,075
2008平成20年産16,099
2009平成21年産15,610
年産和暦円/60kg
2006平成18年産15,203
2007平成19年産14,164
2008平成20年産15,146
2009平成21年産14,470
2010平成22年産12,711
2011平成23年産15,215
2012平成24年産16,501
2013平成25年産14,341
2014平成26年産11,967
2015平成27年産13,175
2016平成28年産14,307
2017平成29年産15,595
2018平成30年産15,688
2019令和元年産15,716
2020令和2年産14,529
2021令和3年産12,804
2022令和4年産13,844
2023令和5年産15,315
2024令和6年産25,179
2025令和7年産35,330(速報)
取引段階(玄米60kg当たり・円)。政府買入価格は1950〜2003年産、入札価格は1990〜2009年産、相対取引価格は2006〜2025年産。入札・相対取引価格は包装代・運賃・消費税相当額等を含み、2025年産(令和7年産)は令和8年8月までの速報値です。
出典:農林水産省「長期的な主食用米の価格の動向」(2026年9月18日公表)/農林水産省「米価に関する資料」(山形県やまがたアグリネット転載)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
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相対取引価格の月別推移|2025年10月の37,058円から2026年8月へ

楓
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年産平均だけでは、1年の中の上がり下がりが見えません。月別の36点を並べると、令和7年産は出回り直後が最も高く、そこから下がってきた形になっています。

相対取引価格の月別推移(令和5年産〜令和7年産) 取引段階・全銘柄平均・単位:円/玄米60kg。縦軸は10,000円から 10,000 20,000 30,000 40,000 2023/9 2024/1 2024/9 2025/1 2025/9 2026/1 2026/8 令和5年産 令和6年産 令和7年産 15,291 22,700 37,058 31,305 31,556 2025年10月が最高 令和5年産 令和6年産 令和7年産(2025年9月〜2026年8月) ※各年産は9月〜翌年8月。価格は包装代・運賃・消費税相当額等を含む。令和7年産の年産平均35,330円は速報値。 出典:農林水産省「相対取引価格の推移(令和3年産〜令和7年産)」(2026年9月18日公表) ※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
取引段階(全銘柄平均・玄米60kg当たり)|出典:農林水産省「相対取引価格の推移(令和3年産〜令和7年産)」(2026年9月18日公表)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

令和6年産の相対取引価格は、2024年9月の22,700円から始まり、2025年5月には27,649円まで上がりました。令和7年産は2025年9月の36,895円で始まり、10月の37,058円が月別で最も高い値です。

その後は下がる月が続き、2026年3月に33,345円、6月に31,305円となりました。7月は32,486円と前月より1,181円上がり、8月は31,556円です。月別の最高値だった2025年10月と比べると5,502円、率にして14.8%低い一方、前年同月(2025年8月の27,179円)よりは4,377円、16%高い水準にあります。

スーパーの店頭価格|精米5kgの平均は4,416円から2,971円へ

楓
楓

店頭の価格は週ごとに公表されているので、週単位の折れ線で見ると下がり方の角度がよくわかります。資料で確認できた週だけを点で置き、確認できない週は線をつないでいません。

スーパーの精米5kg平均販売価格、週ごとの推移(2025年9月〜2026年9月) 店頭段階・単位:円/5kg(税込)・全国約1,000店舗のPOSデータ。縦軸は2,500円から 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 2025/9 2025/12 2026/2 2026/4 2026/6 2026/8 4,275(前年同期) 4,416(最高) 2,971 9/7〜13 公表資料で期間と価格を確認できた週(37週) 連続して確認できた週 ※確認できない週は補間せず、線をつないでいません。前年同期は2025年9月8〜14日の週。 出典:農林水産省「スーパーでの販売数量・価格の推移」(2026年9月18日公表)ほか同省 食糧部会資料(2025年12月・2026年3月) ※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
店頭段階(スーパー・精米5kg・税込)|出典:農林水産省「スーパーでの販売数量・価格の推移」(2026年9月18日公表)/同省 食料・農業・農村政策審議会 食糧部会 参考資料(2025年12月24日・2026年3月23日)
農林水産省の公表資料で、週の期間と価格を編集部が確認できた37週のみを表示しています。
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

農林水産省が全国約1,000店舗のスーパーのPOSデータから集計した精米5kgの平均販売価格(税込)は、2025年9月8〜14日の週が4,275円でした。12月1〜7日の週は4,321円、12月8〜14日の週は4,331円と4,300円台で推移し、2026年1月4日までの週の4,416円が、この系列で最も高い値です。

2026年に入ると、2月2〜8日の週の4,204円から週を追って下がり、6月下旬に3,500円台、8月には3,100円台から3,200円台となりました。9月7〜13日の週は2,971円で、前週より32円、前年同期より1,304円(30.5%)低い水準です。内訳は銘柄米が2,988円、ブレンド米等が2,866円で、同じ週の販売数量は前年同期より27.6%多くなっています。

取引段階と店頭段階の前年比|+16%と▲30.5%

楓
楓

上がった・下がったを一言でまとめにくいのは、段階によって前年比の向きが違うからです。2本のバーを同じ0の線から左右に伸ばして並べてみます。

取引段階と店頭段階の前年比(2026年) 同じ0の線から左右に伸ばした2本のバー。対象・単位・時点は異なります ▲40% ▲30% ▲20% ▲10% 0% +10% +20% 取引段階 相対取引価格・玄米60kg(2026年8月) +16% +4,377円 店頭段階 スーパー精米5kg(2026年9月7〜13日) ▲30.5%(▲1,304円) ※玄米と精米、60kgと5kg、8月の月平均と9月第2週の値を並べたもので、2つの差を1つの数値にはまとめていません。 出典:農林水産省「令和7年産米の相対取引価格・数量について(令和8年8月)」    同「スーパーでの販売数量・価格の推移」(いずれも2026年9月18日公表) ※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。
取引段階(相対取引価格・玄米60kg・2026年8月)と店頭段階(スーパー・精米5kg・2026年9月7〜13日の週)|出典:農林水産省「令和7年産米の相対取引価格・数量について(令和8年8月)」「スーパーでの販売数量・価格の推移」(いずれも2026年9月18日公表)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

2026年8月の相対取引価格(玄米60kg)は前年同月比で+16%、2026年9月7〜13日の週のスーパーの販売価格(精米5kg)は前年同期比で▲30.5%でした。取引段階ではなお前年を上回り、店頭段階では前年を下回るという、向きの異なる2つの動きが同じ時期に並んでいます。

ただし2つの数字は、対象(玄米と精米)、単位(60kgと5kg)、時点(8月の月平均と9月第2週)が異なります。本記事では差を1つの数値にまとめることはせず、それぞれの前年比として並べるにとどめています。

楓のまとめ|米の価格は段階ごとに上がり方と下がり方が違う

楓
楓

ここまでの図解を並べると、75年の記録の中で直近2年の動きがどれだけ大きかったかと、段階ごとに下がり方が違うことが、同じ資料の上で確認できます。3つの観察事実に整理します。

「米の価格はどこまで上がり、どこまで下がったか」という問いに、本記事は農林水産省と総務省の公表値だけで答えてきました。どの段階の価格か、どの期間で見るかによって、数字の向きと大きさが変わります。

楓の観察整理
3つの観察事実

観察1. 玄米60kgの取引価格は、相対取引価格の系列が始まった2006年産から2023年産まで、11,967円(2014年産)から16,501円(2012年産)の範囲にありました。令和6年産で25,179円、令和7年産で35,330円(速報値)となり、令和5年産の15,315円から約2.3倍です。

観察2. 月別の相対取引価格は2025年10月の37,058円が最も高く、2026年8月は31,556円で、最高値より14.8%低い水準です。一方で、前年同月と比べるとなお16%高い水準にあります。

観察3. スーパーの精米5kg平均販売価格は、2026年1月4日までの週の4,416円から、2026年9月7〜13日の週の2,971円まで1,445円(32.7%)下がり、前年同期を30.5%下回っています。

高騰と下落は、どちらか一方だけを見ると別の話に見えますが、同じ公表資料の上に並べると、取引段階と店頭段階で動く時期と幅が異なる1つの推移として読めます。価格が動いた理由は、本記事で示したデータの範囲の外にあるため扱っていません。最新の数値は、農林水産省の相対取引価格(毎月)とスーパーの販売価格(毎週)の公表で確認できます。

物価や食料に関する推移は、物価と賃金、30年の推移を比較&図解、日本の食料自給率、60年の推移を図解で解説、日本の農業従事者、50年でどれだけ減った?、手取り額は30年でどう変わった?年収別の推移を図解でも整理しています。

よくある質問(FAQ)

楓
楓

米の価格の数字を読むときに迷いやすい点を、3つにまとめました。取引価格と店頭価格の違い、速報値の扱い、最新の数値の確認先です。

Q1. 相対取引価格とスーパーの販売価格は何が違うのですか?

相対取引価格は、集荷業者と卸売業者などの間の取引価格で、玄米60kg当たり、包装代・運賃・消費税相当額等を含みます。スーパーの販売価格は、全国約1,000店舗のPOSデータによる精米5kgの平均販売価格(税込)です。段階も単位も異なるため、本記事では換算して比べることはしていません。2026年8月の相対取引価格は31,556円、9月7〜13日の週のスーパーの販売価格は2,971円でした。

Q2. 令和7年産の35,330円は確定した数字ですか?

確定値ではありません。農林水産省は令和7年産の年産平均を、出回りから令和8年8月までの取引をもとにした速報値として公表しています。年産の取引が終わった後に確定値が公表されるため、数値が変わる可能性があります。

Q3. 米の価格はこの先どうなりますか?

本記事では今後の見通しは扱っていません。相対取引価格は農林水産省が毎月、スーパーでの販売数量・価格は毎週公表しているため、最新の値はそれぞれの公表資料で確認できます。本記事の数値は2026年9月18日公表分に基づいています。

🔍 この記事のファクトチェックについて

楓
楓

当サイトはファクトチェックを実施しています。このページのファクトチェックのエビデンスを以下に掲載します。

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この記事のファクトチェックについて
確認日:2026年9月

記事内の主要な数値・事実について、確認の度合いを4段階で示しています。

✅ 一次確認:公式発表・省庁・原典で直接確認 🔍 二次確認:報道など二次情報で確認 📊 筆者試算:一次データを基にした独自計算 ⚠ 要確認:状況により変わるもの
✅ 一次確認

相対取引価格(全銘柄平均・玄米60kg)令和8年8月 31,556円・前月比▲930円・前年同月比+4,377円(+16%)、月別の最高は2025年10月の37,058円、2024年9月は22,700円

農林水産省「相対取引価格の推移(令和3年産〜令和7年産)」 →
✅ 一次確認

相対取引価格の年産平均(令和5年産15,315円・令和6年産25,179円・2014年産11,967円)、相対取引価格の系列が2006年産から始まること、入札価格(1993年産23,607円)

農林水産省「長期的な主食用米の価格の動向」 →
✅ 一次確認

スーパーの精米5kg平均販売価格 2026年9月7〜13日の週 2,971円・前年同期(2025年9月8〜14日)4,275円・前年同期比▲1,304円(▲30.5%)・銘柄米2,988円・ブレンド米等2,866円・全国約1,000店舗

農林水産省「スーパーでの販売数量・価格の推移」 →
✅ 一次確認

スーパーの精米5kg平均販売価格の週次推移で4,416円が最も高い値であること(2026年3月2〜8日の週4,013円までを収録した推移グラフ)

農林水産省 食糧部会 参考資料(2026年3月23日) →
🔍 二次確認

最高値4,416円が2025年12月29日〜2026年1月4日の週の値であること(農林水産省が2026年1月9日に公表した週次価格の報道。当該週の公表資料は差し替え済みで一次資料に到達できず)

日本経済新聞(2026年1月9日) →
✅ 一次確認

東京都区部のうるち米小売価格(1950年 1kg 99円・1994年 10kg 6,161円・2010年 5kg 1,739円)と銘柄・単位の変遷

総務省統計局「小売物価統計調査 主要品目の東京都区部小売価格」 →
📊 筆者試算

年産平均の倍率:35,330÷15,315=約2.3倍(令和5年産→令和7年産)/35,330÷11,967=約3.0倍(2014年産→令和7年産)

元データ:農林水産省「長期的な主食用米の価格の動向」 →
📊 筆者試算

相対取引価格の月別最高値との差:31,556−37,058=▲5,502円、▲5,502÷37,058=▲14.8%(2025年10月→2026年8月)

元データ:農林水産省「相対取引価格の推移」 →
📊 筆者試算

店頭価格の最高値との差:2,971−4,416=▲1,445円、▲1,445÷4,416=▲32.7%(2026年1月4日までの週→2026年9月7〜13日の週)

元データ:農林水産省「スーパーでの販売数量・価格の推移」 →
📊 筆者試算

東京都区部小売価格の5kg換算:1kg建ては×5、10kg建ては÷2(例:1994年 6,161円÷2=3,080.5円)。銘柄の違いは接続していません

元データ:総務省統計局 小売物価統計調査 →
⚠ 要確認

政府買入価格(1950〜2003年産・1950年産2,504.82円・1984〜86年産18,668円)は、農林水産省「米価に関する資料」を山形県が転載した表によります。農林水産省の原資料との全数突合は未了で、年度・区分の表記が異なる別資料では数値が一致しない年があります。

変更の可能性あり。山形県 やまがたアグリネット「米価の推移」 →
⚠ 要確認

令和7年産の相対取引価格の年産平均35,330円は、出回りから令和8年8月までの速報値です。年産の取引終了後に確定値が公表され、数値が変わる可能性があります。

変更の可能性あり。農林水産省 令和8年8月の相対取引価格 →
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