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アイスクリームの消費額が多いのはどこ?気温と消費を図解【2026年】

アイスクリームの消費額が多いのはどこ?
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楓

「暑い土地ほどアイスが売れるはず」という見当は、数字と並べるとどう見えるのでしょうか。家計調査の支出金額と気象庁の平年値を1枚に重ねると、思っていた向きとは逆の並びが現れます。

アイスクリームにいちばんお金を使っている街は、いちばん暑い街ではありませんでした。総務省の家計調査によると、アイスクリーム・シャーベットの1世帯当たり年間支出金額(二人以上の世帯・2023年〜2025年平均)は、福島市の14,409円が52市で最も多く、最も少なかったのは那覇市の9,755円です。那覇市は年平均気温が23.3℃と全国の気象台で最も高い地点にあたります。最も暑い街が、支出金額では52市の最下位に並んでいます

47の都道府県庁所在市について支出金額と気象庁の平年値を突き合わせると、年平均気温との相関係数は−0.48、日最低気温25℃以上の年間日数との相関係数は−0.54でした(いずれも n=43)。全国平均の13,044円(2025年)は、1世帯あたり1日約36円にあたります📊。本記事では、都市別の分布・気温との対応・月ごとの動き・10年の推移・世帯主の年代別という5つの角度から、家計調査と気象庁の一次データだけで整理していきます。

EVIDENCE / 可視化pediaの結論

アイスクリームにいちばんお金を使っているのは、暑い街なのでしょうか。

最も少なかったのは那覇市の9,755円。年平均気温が最も高い街が、52市の最下位という並びでした。

那覇市 9,755 年平均気温 23.3℃・日最低気温25℃以上 107.3日(平年値1991〜2020年) 52市中 52位
VS
福島市 14,409 年平均気温 13.4℃・日最低気温25℃以上 5.3日(平年値1991〜2020年) 52市中 1位

4,654円(約1.48倍・アイスクリーム・シャーベットの1世帯当たり年間支出金額/二人以上の世帯・2023〜2025年平均)

SOURCE

総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」

楓の整理
この記事の要点

◆ 1世帯当たり年間支出金額は福島市14,409円が最多、那覇市9,755円が最少で、その差は4,654円(約1.48倍)でした。
◆ 年平均気温との相関係数は−0.48、日最低気温25℃以上の年間日数とは−0.54。那覇市を除いても符号は変わりません。
◆ 全国の月別では、5月1,127円に対し気温がほぼ同じ10月は902円。同じ気温帯でも春と秋で支出金額が異なります。

出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」。数値は世帯単位の支出金額であり、1人当たりの消費量を示すものではありません。

本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・制度・サービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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支出金額がいちばん少ない街は、いちばん暑い街だった

楓

52市の順位表を眺めるより、47の県庁所在市を地図の形に並べたほうが、どのあたりに多い街・少ない街が集まっているかを面としてつかめます。タイルの位置は都道府県ですが、色と数値が示しているのは県庁所在市の値です。

アイスクリームに使うお金は、街ごとにどれだけ違うか 二人以上の世帯・1世帯当たり年間支出金額(2023〜2025年平均・単位:円)/数値は各都道府県庁所在市の値です 📖 凡例 / HOW TO READ タイル色=年間支出金額の高さ(5階調) ← 支出金額が少ない 支出金額が多い → 13,500 以上 最も多い階級 12,800 〜 13,500 未満 12,200 〜 12,800 未満 11,600 〜 12,200 未満 11,600 未満 最も少ない階級 データ出所 公式 =総務省「家計調査」品目別ランキング(2023〜2025年平均) 札幌市 12,827 青森市 12,287 秋田市 11,188 盛岡市 13,587 山形市 14,068 仙台市 12,744 福島市 14,409 那覇市 9,755 金沢市 13,889 富山市 13,016 新潟市 12,999 福井市 12,058 岐阜市 11,252 長野市 12,617 甲府市 12,462 名古屋市 11,406 静岡市 12,789 前橋市 11,885 宇都宮市 13,596 さいたま市 13,886 水戸市 12,383 東京23区 12,995 横浜市 12,260 千葉市 12,206 大津市 13,096 京都市 11,867 神戸市 10,820 大阪市 12,499 奈良市 11,777 津市 11,574 和歌山市 11,498 鳥取市 13,193 松江市 11,791 岡山市 12,687 広島市 11,760 山口市 13,079 高松市 12,115 松山市 11,377 徳島市 12,170 高知市 12,901 福岡市 12,413 長崎市 12,463 佐賀市 12,395 大分市 11,396 熊本市 12,205 宮崎市 12,405 鹿児島市 13,321 ▲ 支出金額が多い上位8市 1. 福島市 公式 14,409 2. 山形市 公式 14,068 3. 金沢市 公式 13,889 4. さいたま市 公式 13,886 5. 宇都宮市 公式 13,596 6. 盛岡市 公式 13,587 7. 鹿児島市 公式 13,321 8. 鳥取市 公式 13,193 ▼ 支出金額が少ない下位8市 47. 那覇市 公式 9,755 46. 神戸市 公式 10,820 45. 秋田市 公式 11,188 44. 岐阜市 公式 11,252 43. 松山市 公式 11,377 42. 大分市 公式 11,396 41. 名古屋市 公式 11,406 40. 和歌山市 公式 11,498 出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」 ※ タイルは都道府県の位置に置いていますが、数値は各都道府県庁所在市(東京都は都区部)の値であり、県全体の値ではありません。
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

アイスクリーム・シャーベットの1世帯当たり年間支出金額を都道府県庁所在市別に並べると、2023年〜2025年平均で最も多かったのは福島市の14,409円、次いで山形市14,068円、金沢市13,889円と続きます。52市全体で最も少なかったのは那覇市の9,755円で、51位の神戸市10,820円とのあいだにも1,065円の開きがありました。

上位に並ぶのは東北や北陸の街で、下位には沖縄・九州の一部と近畿の一部が混ざります。暑い地域が上位を占めるという並びにはなっていません。47の県庁所在市だけを取り出した単純平均は12,412円で、全国の3年平均12,306円をわずかに上回ります📊。

ここで確認しておきたいのは数値の主語です。タイルは都道府県の位置に置いていますが、示している値は各都道府県庁所在市(東京都は都区部)の二人以上の世帯・1世帯当たり年間支出金額であり、県全体の値でも、1人当たりの消費量でもありません。金額であるため、価格の改定も数値に含まれています。

17位札幌市12,827円
31位青森市12,287円
7位盛岡市13,587円
19位仙台市12,744円
49位秋田市11,188円
2位山形市14,068円
1位福島市14,409円
30位水戸市12,383円
6位宇都宮市13,596円
38位前橋市11,885円
4位さいたま市13,886円
33位千葉市12,206円
15位東京都区部12,995円
32位横浜市12,260円
5位川崎市13,716円
20位相模原市12,744円
14位新潟市12,999円
13位富山市13,016円
3位金沢市13,889円
37位福井市12,058円
26位甲府市12,462円
22位長野市12,617円
48位岐阜市11,252円
18位静岡市12,789円
9位浜松市13,234円
45位名古屋市11,406円
43位津市11,574円
11位大津市13,096円
39位京都市11,867円
23位大阪市12,499円
24位堺市12,494円
51位神戸市10,820円
41位奈良市11,777円
44位和歌山市11,498円
10位鳥取市13,193円
40位松江市11,791円
21位岡山市12,687円
42位広島市11,760円
12位山口市13,079円
35位徳島市12,170円
36位高松市12,115円
47位松山市11,377円
16位高知市12,901円
27位福岡市12,413円
50位北九州市11,141円
29位佐賀市12,395円
25位長崎市12,463円
34位熊本市12,205円
46位大分市11,396円
28位宮崎市12,405円
8位鹿児島市13,321円
52位那覇市9,755円
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

地方ブロックを切り替えると、政令指定都市5市(川崎市・相模原市・浜松市・堺市・北九州市)を含む調査対象52市すべての順位と支出金額を確認できます。順位は2023年〜2025年平均の支出金額によるものです。

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気温と支出金額を、同じ図に並べてみる

楓

順位表だけでは、気温との関係があるのかどうかは分かりません。横軸に年平均気温、縦軸に支出金額を取って点で置くと、街の並び方そのものが見えてきます。

年平均気温と、アイスクリームの年間支出金額 横軸=年平均気温の平年値(1991〜2020年)/縦軸=1世帯当たり年間支出金額(2023〜2025年平均) 9,500 10,500 11,500 12,500 13,500 14,500 10℃ 14℃ 18℃ 22℃ 24℃ 那覇市 福島市 神戸市 札幌市 相関係数 r = -0.48(n = 43) 那覇市を除いた場合 r = -0.33(n = 42) 右下がりに並ぶ 相関係数はピアソンの積率相関係数です。相関は原因を示すものではありません。 ※ さいたま市・千葉市・山口市・大津市は、気象庁の都道府県代表地点(熊谷・銚子・下関・彦根)が   別都市のため、散布図と相関の算出から除外し n=43 としています。 出典:総務省「家計調査 品目別ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

47の県庁所在市のうち、気象庁の都道府県代表地点が家計調査の都市と一致する43市について、年平均気温の平年値と3年平均支出金額を対にして散布図に置きました。点の集まりは、右にいくほど下がる向きに並んでいます。ピアソンの積率相関係数は−0.48でした。

気温が最も高い那覇市(23.3℃)は52市の最下位に位置しますが、この1市だけで並びが決まっているわけではありません。那覇市を除いて計算し直しても相関係数は−0.33で、符号は変わりませんでした。日最低気温25℃以上の年間日数との相関係数は−0.54、那覇市を除くと−0.35です。

なお、さいたま市・千葉市・山口市・大津市の4市は、気象庁が都道府県ごとに1地点として掲げる代表地点が熊谷・銚子・下関・彦根であり、家計調査の都市とは別の地点にあたります。代表地点の値で置き換えると別の都市の気温を混ぜることになるため、これら4市は散布図と相関の計算から除き、n=43としています。

ここで一つ確認しておきたいことがあります。相関は原因を示すものではありません。この図が示しているのは「支出金額の多い街と気温の低い街が同じ側に並んでいる」という対応であり、気温が支出金額を決めているという意味ではありません。世帯人員や物価水準の地域差も、この数字には含まれています。

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「日最低気温25℃以上の日」が多い街ほど、支出金額は少ない並びになる

楓

点の散らばりだけでは傾きの強さがつかみにくいので、夜も気温が下がらない日の年間日数で街を5つの階級に分け、階級ごとの平均支出金額を横棒で並べ直しました。

「日最低気温25℃以上の日」が多い街ほど、支出金額は少ない並び 気象庁の平年値による年間日数で5階級に分け、各階級の平均支出金額を並べたもの(n=43) 0〜5日未満 12,811円 (9市) 5〜15日未満 12,725円 (8市) 15〜30日未満 12,237円 (16市) 30〜50日未満 11,893円 (8市) 50日以上 11,538円 (2市) 日数と支出金額の相関係数 r = -0.54(n = 43)/那覇市を除くと r = -0.35 ※ 最上位の階級は2市(神戸市・鹿児島市)のみで、平均値は他の階級より振れやすい点にご注意ください。 出典:総務省「家計調査 品目別ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

日最低気温25℃以上の年間日数(平年値)が5日未満の9市は平均12,811円、5日以上15日未満の8市は12,725円、15日以上30日未満の16市は12,237円、30日以上50日未満の8市は11,893円、50日以上の2市は11,538円でした。階級が上がるにつれて平均支出金額が下がる並びになっています

ただし最上位の階級に入るのは神戸市と鹿児島市の2市だけで、市の数が少ない階級の平均値は、1市の値の影響を受けやすくなります。5階級の平均を並べた形はきれいに見えますが、両端の階級については市の数もあわせて読む必要があります。

この日数と支出金額の相関係数は−0.54で、年平均気温との−0.48よりわずかに強い値でした。ただし年平均気温と熱帯夜の日数はたがいに連動する指標であり、どちらがより関係が深いかを本データから判断することはできません。

同じ気温でも、春と秋では支出金額が違う

楓

ここからは全国の月別の動きです。横軸に月平均気温、縦軸にその月の支出金額を取り、1月から12月まで順に線でつなぐと、行きと帰りが重ならない輪が現れます。この図が本記事でいちばんお見せしたい形です。

同じ気温帯でも、春と秋で支出金額が違う 横軸=47地点平均の月平均気温(平年値1991〜2020年)/縦軸=全国1世帯当たり月別支出金額(2025年) 500 800 1,100 1,400 1,700 2,000 5℃ 10℃ 15℃ 20℃ 25℃ 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 5月 1,127円 10月 902円 上り坂(1月から8月)と下り坂(8月から12月)で線が重ならず、輪を描きます。5月と10月は気温がほぼ同じですが、支出金額は225円違います。 ※ 気温は平年値(統計期間1991〜2020年)、支出金額は2025年の実績で、期間が一致していません。理由は本データからは判断できません。 出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」/気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

2025年の全国の月別支出金額は、8月の1,906円が最も多く、2月の581円が最も少ない値でした。これを47地点平均の月平均気温と対にして並べると、上り坂の月と下り坂の月が同じ線の上に乗りません。

5月の平均気温は18.5℃で支出金額は1,127円、10月の平均気温は17.9℃で支出金額は902円です。気温はほぼ同じですが、支出金額には225円の差があります。6月(22.0℃・1,423円)と9月(23.5℃・1,324円)では、9月のほうが気温が1.5℃高いにもかかわらず、支出金額は99円少なくなっています。

同じ向きの差は4月(13.6℃・930円)と11月(12.2℃・740円)でも見られ、その差は190円です。一方、3月(8.5℃・781円)と12月(7.0℃・834円)では逆になり、12月のほうが53円多くなっています。上り坂と下り坂で支出金額が食い違い、12月だけが逆を向く、というのが観察できる形です。

気温は平年値(統計期間1991〜2020年)、支出金額は2025年の実績で、統計の期間が一致していません。また、この輪がなぜ生じるのかを本データから判断することはできません。ここで示せるのは、同じ気温帯でも季節の向きによって支出金額が違うという対応関係までです。

全国の支出金額は、10年で1.46倍になった

楓

地域と季節を見たあとは、時間の軸です。全国の年間支出金額と、食料費全体に占める比率を重ねて置きます。

全国の年間支出金額は、10年で1.46倍になった 二人以上の世帯・1世帯当たり年間支出金額と、食料費に占める比率(2016〜2025年) 0 3,500 7,000 10,500 14,000 8,908 2016 9,047 2017 9,670 2018 9,701 2019 10,113 2020 10,148 2021 10,847 2022 11,580 2023 12,295 2024 13,044 2025 0.94% 1.15% 折れ線=食料費支出額に占める比率(両端に実数値を表示しています) 8,908円(2016年)から13,044円(2025年)へ、10年で146.4%。同じ期間の食料費全体は120.2%でした。 ※ 金額の増加には価格改定の影響が含まれます。購入数量が1.46倍になったことを示すものではありません。 出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」(日本アイスクリーム協会の集計表を経由して参照)
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」(日本アイスクリーム協会の集計表を経由して参照)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

全国の1世帯当たり年間支出金額は、2016年の8,908円から2025年の13,044円へと増えました。10年で146.4%にあたります。同じ期間の食料費支出額全体は947,618円から1,138,736円へ120.2%で、アイスクリームの伸びは食料費全体の伸びを上回っています

食料費に占める比率は0.94%から1.15%へと上がりました。2020年以降は6年連続で10,000円を超えており、2025年の13,044円は調査開始以来で最も多い水準です。

ここで注意しておきたいのは、これが金額の推移だという点です。金額の増加には価格の改定が含まれるため、購入数量が1.46倍になったことを示すものではありません。数量の推移を見るには、家計調査の購入数量の系列を別に確認する必要があります。

世帯主の年代で、支出金額はどれくらい違うか

楓

最後は世帯の属性です。世帯主の年代別に、2016年と2025年の支出金額を並べて置きました。

世帯主の年代別に見た、年間支出金額の10年の変化 二人以上の世帯・1世帯当たり年間支出金額(2016年と2025年の比較) 29歳以下 9,059 10,728 118.4% 30代 10,261 15,334 149.4% 40代 12,490 18,372 147.1% 50代 9,751 13,584 139.3% 60代 8,221 11,865 144.3% 70歳以上 6,264 10,360 165.4% 淡い色=2016年 濃い色=2025年 右端=2016年を100とした2025年の水準 40代が18,372円で最も多く、全世帯平均13,044円の約1.4倍でした。70歳以上の10年の伸びが165.4%で最大です。 ※ 世帯人員は年代によって異なります。年代ごとの好みの差を示すものではありません。 出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」(日本アイスクリーム協会の集計表を経由して参照)
出典:総務省「家計調査(二人以上の世帯)」(日本アイスクリーム協会の集計表を経由して参照)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

2025年の支出金額を世帯主の年代別に見ると、40代の18,372円が最も多く、全世帯平均13,044円のおよそ1.4倍にあたります。次いで30代15,334円、50代13,584円と続き、29歳以下の10,728円が最も少ない値でした。

10年前の2016年と比べると、伸びが最も大きいのは70歳以上で165.4%、次いで40代147.1%、30代149.4%です。2025年は29歳以下を除くすべての年代で前年を上回りました。

ただし、二人以上の世帯の支出金額は世帯人員の影響を受けます。子育て期にあたる30代・40代の世帯は人数が多い傾向があり、この差がそのまま年代ごとの好みの違いを示しているとは読めません。

楓のまとめ|暑さと支出金額は、思っていたのと逆の向きに並んでいた

楓

ここまで並べた図解を重ねて読むと、地域・季節・時間の3つの軸それぞれで、直感とは違う形が出てきました。3つの観察事実に整理してみます。

「暑い土地ほどアイスにお金を使うはずだ」という見当は、都市別の支出金額と気象庁の平年値を突き合わせると、そのままの形では現れませんでした。数値に優劣をつけるのではなく、見えた形を観察事実として並べておきます。

楓の観察整理
3つの観察事実

観察1. 1世帯当たり年間支出金額が最も多かったのは福島市の14,409円、最も少なかったのは那覇市の9,755円で、その差は4,654円(約1.48倍)でした。年平均気温が最も高い那覇市が52市の最下位に位置しています。

観察2. 43市で計算した相関係数は、年平均気温との組み合わせで−0.48、日最低気温25℃以上の年間日数との組み合わせで−0.54でした。那覇市を除いて計算しても符号は変わりません。ただし相関は原因を示すものではなく、世帯人員や物価水準の地域差も含んだ数字です。

観察3. 全国の月別では、5月(18.5℃)1,127円に対し、気温がほぼ同じ10月(17.9℃)は902円でした。9月は6月より気温が1.5℃高いのに支出金額は99円少なく、同じ気温帯でも季節の向きで金額が異なります。

3つの観察事実を重ねると、支出金額の分布は気温の高さの順にきれいに並ぶわけではなく、むしろ気温が高いほど支出金額が少ない側に寄る対応が見えてきます。そのうえで月別の動きを見ると、同じ気温でも春と秋で金額が違うという、気温だけでは説明しきれない形も残ります。「暑いほどアイスにお金を使うのか」という問いへの答えは、どの地域粒度で、どの期間で、どの指標を見るかによって変わる、という観察そのものが、いまのデータから読み取れることのすべてです。

気温そのものの長期的な動きについては日本の平均気温の推移をまとめた記事で、家計に関わる別の比較可視化については平均寿命と健康寿命を比べた記事で整理しています。

よくある質問(FAQ)

楓

この記事の数値を読むときは、主語(誰の・どの単位の金額か)、期間、そして相関と原因の違いの3点をセットで確認してください。

Q1. この記事の数値は「アイスクリームの消費量」ですか?

いいえ。本記事が扱っているのは、総務省「家計調査」による二人以上の世帯の1世帯当たり年間支出金額です。金額であって数量ではなく、また世帯単位の値であって1人当たりの値でもありません。対象も都道府県ではなく、都道府県庁所在市と5つの政令指定都市を合わせた52市です。金額には価格の改定が反映されるため、金額の増減がそのまま食べた量の増減を示すわけではありません。

Q2. 気温が高い街ほど支出金額が少ないのは、なぜですか?

その理由を本データから判断することはできません。本記事が示しているのは、支出金額と気温のあいだに負の相関(年平均気温で−0.48、日最低気温25℃以上の年間日数で−0.54)が見られるという対応関係までです。相関は原因を示すものではありません。二人以上の世帯の支出金額は、平均世帯人員・物価水準・単身世帯の比率といった地域差の影響も受けるため、気温だけを取り出して理由とすることはできません。

Q3. さいたま市・千葉市・山口市・大津市が計算から外れているのはなぜですか?

気象庁が都道府県ごとに1地点として掲げている代表地点が、埼玉県は熊谷、千葉県は銚子、山口県は下関、滋賀県は彦根であり、家計調査の対象都市とは別の地点にあたるためです。代表地点の値で置き換えると別の都市の気温を混ぜることになるため、散布図と相関の計算からはこの4市を除き、n=43として算出しています。タイルマップと52市の一覧表には、支出金額のみの値としてこの4市も含めています。

🔍 この記事のファクトチェックについて

楓

当サイトはファクトチェックを実施しています。このページのファクトチェックのエビデンスを以下に掲載します。

この記事のファクトチェックについて
確認日:2026年7月

記事内の主要な数値・事実について、確認の度合いを4段階で示しています。

✅ 一次確認:公式発表・省庁・原典で直接確認 🔍 二次確認:報道など二次情報で確認 📊 筆者試算:一次データを基にした独自計算 ⚠ 要確認:状況により変わるもの
✅ 一次確認

アイスクリーム・シャーベットの1世帯当たり年間支出金額(2023年〜2025年平均):全52市の値と順位。福島市14,409円が1位、那覇市9,755円が52位、全国12,306円

総務省統計局「家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」菓子類 →
✅ 一次確認

各地の気象台(都道府県ごとに1地点)の年平均気温・真夏日日数・日最低気温25℃以上の年間日数の平年値(統計期間1991〜2020年)。那覇23.3℃・102.5日・107.3日、福島13.4℃・47.1日・5.3日

気象庁「平年値の更新について」付録データ表 →
📊 筆者試算

気温と支出金額の相関係数:年平均気温との組み合わせで−0.48、日最低気温25℃以上の年間日数との組み合わせで−0.54(いずれもピアソンの積率相関係数・n=43)。那覇市を除くとそれぞれ−0.33、−0.35。代表地点が家計調査の都市と一致しないさいたま市・千葉市・山口市・大津市は除外

算出の元データ:気象庁「平年値(統計期間1991〜2020年)」 →
📊 筆者試算

1日あたり約36円:全国の1世帯当たり年間支出金額13,044円(2025年)÷365日=35.7円。福島市と那覇市の差4,654円は14,409−9,755、倍率1.48倍は14,409÷9,755による計算です

算出の元データ:総務省統計局「家計調査 品目別ランキング」 →
📊 筆者試算

日最低気温25℃以上の年間日数による5階級の平均支出金額:12,811円(9市)/12,725円(8市)/12,237円(16市)/11,893円(8市)/11,538円(2市)。47県庁所在市の単純平均12,412円

算出の元データ:総務省統計局「家計調査 品目別ランキング」 →
🔍 二次確認

全国の年次・月別・世帯主年代別の支出金額(2016〜2025年)は、業界団体が家計調査から集計した一覧表を参照しています。年次の値は公式ランキングの3年平均と突き合わせ、2023〜2025年の平均が12,306円と一致することを確認しました

日本アイスクリーム協会「家計調査実績(日本)」 →
⚠ 要確認

本記事の支出金額は二人以上の世帯・1世帯当たりの金額であり、1人当たりの消費量ではありません。平均世帯人員・物価水準・単身世帯比率の地域差の影響を含みます。また金額の増減には価格の改定が含まれ、購入数量の増減とは一致しません。購入数量の系列は単年ランキングで別途公表されています

変更の可能性あり。総務省統計局 各年の都市別支出金額及び購入数量 →
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