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インフルエンザの流行は毎年どの県から始まるか|都道府県別の流行入り時期と定点ピークの10年データを図解【2026年】

インフルエンザの流行は毎年どの県から始まるか|都道府県別の流行入り時期と定点ピークの10年データを図解【2026年】
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楓
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流行がどの県から始まるかは、1シーズンだけ見ても分かりません。10シーズン分の週ごとの速報値を都道府県別に並べて、毎年の始まり方を見比べていきます。

インフルエンザの流行は、毎年決まった1つの県から始まるわけではありません。国立健康危機管理研究機構(JIHS)の速報値で2016/17〜2025/26の10シーズンを都道府県別に集計すると、最初に流行入りした県は沖縄、福井、三重、九州の各県などと毎年入れ替わりました。それでも、福岡・熊本・鹿児島の3県は7シーズン中4回全国より早く、山形・島根・山口・徳島・高知の5県は7回とも全国より遅く流行入りしています。

ここでの「流行入り」は、定点当たり報告数が流行開始の目安の1.00を3週続けて上回った最初の週です。最初の県から最後の県までは平均で約9週(64日)かかり、流行はおよそ2か月かけて全国に広がりました。本記事では2016年第30週〜2026年第42週の534週分の速報値を、シーズン別のドットプロット、県別の一覧表、日本地図、ピークの横棒、沖縄県の推移の図で整理します。

EVIDENCE / 可視化pediaの結論

インフルエンザの流行は、毎年どの県から始まるのか。

決まった1県はない。九州は早い年が多く、5県は7シーズンとも全国より遅い。

7シーズンすべてで全国より遅く流行入りした県 5県 山形・島根・山口・徳島・高知(2016/17〜2025/26のうち比べられる7シーズン)
全国より早かった回数の最多 4回 福岡・熊本・鹿児島(7シーズン中)
沖縄県・7月下旬に目安超え 6シーズン 10シーズン中。そのまま秋冬の流行へ
今季の全国の流行入り 第34週 8月17日〜23日・定点当たり1.11

SOURCE

国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計、厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」

※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

楓の整理
この記事の要点

◆ 最初に流行入りした県は毎年入れ替わります。7シーズンで2回以上最初だったのは鹿児島県(3回)と福岡県(2回)だけでした。
◆ 福岡・熊本・鹿児島は7シーズン中4回全国より早く、山形・島根・山口・徳島・高知の5県は7回とも遅く流行入りしました。地方別の平均では九州・沖縄が+0.8週、四国は−2.1週です。
◆ 沖縄県は10シーズン中6シーズンで、7月下旬の時点ですでに流行の目安を上回っていました。今季(2026/27)の全国の流行入りは第34週(8月17日〜23日)でした。

出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計。全国の流行入りの週は厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」と照合しています。

本記事は楓が調査・編集しています。掲載情報は執筆時点のものです。数値・制度・サービス内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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全国の流行入りはいつか|10シーズンで第34週から第51週まで

楓
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10シーズンの流行入りの週を、最初の県・全国・最後の県の3点で並べました。帯の長さが、流行が全国に広がるまでの期間です。

流行入りの週|最初の県から最後の県まで 定点当たり報告数が1.00を3週続けて上回った最初の週(10シーズン+今季) 最初の県 全国 最後の県 広がる期間 2016/17 2017/18 2018/19 2019/20 2020/21 流行入りなし(全国・47都道府県とも) 2021/22 流行入りなし(全国・47都道府県とも) 2022/23 2023/24 全国は前シーズンから継続(第30週で1.64) 2024/25 2025/26 2026/27 進行中(第42週時点) 今季の全国は第34週 第30週 7月下旬 第35週 8月下旬 第40週 9月下旬 第45週 11月上旬 第50週 12月上旬 翌第3週 1月中旬 帯は最初に流行入りした県から最後の県まで。月はおおよその時期。2023/24は全国が第30週の 時点で1.00を上回っていたため比較から外した。2026/27は第42週(10月12日〜18日)までの値。
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

全国の流行入りは、2016/17が2016年第46週(11月14日〜20日)、2017/18が第47週、2018/19が第49週、2019/20が第45週でした。2020/21と2021/22は、全国も47都道府県も、1.00を上回る週が3週続くことはありませんでした。2022/23は2022年第51週(12月19日〜25日)に流行入りし、2023/24は全国の値が2023年を通じて1.00を下回らないまま、秋冬の流行につながりました。

その後は、2024/25が2024年第44週(10月28日〜11月3日)、2025/26が2025年第39週(9月22日〜28日)、2026/27が2026年第34週(8月17日〜23日)と、全国の流行入りはこの3シーズン、年ごとに早まっています。厚生労働省は2026/27の流行入りを、感染症法が施行された1999年以降で2009年に次いで2番目に早いと発表しました(前年から流行入りの状態が続いていた2023年を除く)。

この判定ルールで求めた全国の流行入りの週は、厚生労働省の発表資料で確認できた6シーズン(2017/18・2018/19・2019/20・2024/25・2025/26・2026/27)で、発表された週とすべて一致しました。都道府県別の流行入りも同じルールで求めています。全国の患者数を長い期間でたどった動きは、インフルエンザ患者数の全国の推移で図解しています。

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最初に流行入りする県は毎年違う|47都道府県×7シーズンの一覧

楓
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県ごとに、全国より何週早く流行入りしたかを色の濃さで示しています。緑が濃いほど早く、灰色が濃いほど遅い県です。

流行入りは全国より何週早いか|47都道府県×7シーズン

数字は全国の流行入りの週との差(+は早い、−は遅い)。下線つきの太字は、そのシーズンで最初に流行入りした県。「継続」は7月下旬(第30週)の時点ですでに1.00を上回っていた県です。

都道府県16/1717/1818/1919/2022/2324/2525/26
全国の週46週47週49週45週51週44週39週
北海道+10+1+30−2−2
東北
青森−3−1+2+1+1−3−4
岩手+1−1−1+3+2−2−2
宮城0+2−1−10−2−2
秋田0−20−1−2−2−3
山形−2−1−1−1−3−2−4
福島0−1−2+1−1−2−2
関東
茨城0−100−1+30
栃木+20−2−1−2−2−3
群馬+1−1−1−20−2−2
埼玉+1+1+1−10−20
千葉000−10+1+1
東京000+1+1−10
神奈川000+1+100
中部
新潟0+30+5−2−2−4
富山0−3+1−1+1−4−4
石川0+1+1+8−1−2−2
福井+3+40−1−2−2−4
山梨0−1−1−20−4−3
長野000−1−1−2−1
岐阜0−10−1−2−2−3
静岡−10−1+10+2−3
愛知0−1+1−1−2−2−2
近畿
三重−30+7−3−1−2+2
滋賀0−2−1−2−2−3−3
京都−2−2−1−20−2+3
大阪−1−1+1−20−2+1
兵庫−10+1−2−1−2−2
奈良0−1+1−2−2−2−1
和歌山−30+1−2−2−2−2
中国
鳥取−5−1−2−3−20−4
島根−4−2−2−3−2−3−1
岡山−1−10−2−1−2−4
広島00−1+2−2−2−4
山口−3−1−1−1−2−1−2
四国
徳島−4−1−2−3−2−2−5
香川0−2+1−3−2−4−2
愛媛00−1−1−1+2−3
高知−4−3−1−3−2−4−6
九州・沖縄
福岡−2+3+1+800+3
佐賀−20−1+8−1−2−5
長崎−2+300−1+3+2
熊本−400+2+1+2+2
大分−300+8−1−20
宮崎−4+3−1+2−1−1−1
鹿児島−20+2+8−1+4+3
沖縄+10継続継続継続0継続継続
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

7シーズンで最初に流行入りした県は、2016/17が沖縄県(第36週)、2017/18が福井県(第43週)、2018/19が三重県(第42週)、2019/20が石川・福岡・佐賀・大分・鹿児島の5県(第37週)、2022/23が岩手県(第49週)、2024/25が鹿児島県(第40週)、2025/26が京都・福岡・鹿児島の3府県(第36週)でした。2回以上最初になったのは鹿児島県と福岡県だけで、顔ぶれは毎年入れ替わっています。

一方で、早い県・遅い県の傾向ははっきりあります。福岡・熊本・鹿児島の3県は、7シーズン中4回、全国より早く流行入りしました。逆に、山形・島根・山口・徳島・高知の5県は、7シーズンすべてで全国より遅く流行入りしています。表では、この5県の行に灰色のセルだけが並びます。

沖縄県は7シーズンのうち5シーズンで、判定を始める7月下旬(第30週)の時点ですでに1.00を上回っていたため、表では「継続」とし、全国との比較から外しました。2016/17は第36週(9月5日〜11日)に流行入りし、全国より10週早く、その年に最初に流行入りした県でした。

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早い県・遅い県の地図|九州が早く、四国・中国は遅い

楓
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7シーズンの平均を地図に塗ると、地方ごとの差が見えてきます。

流行入りは全国より何週早いか|7シーズンの平均 色が濃い緑ほど早く、濃い灰色ほど遅い(2016/17〜2025/26 のうち7シーズン) 沖縄県(縮尺を拡大) 7シーズン平均で全国より 1.0週以上早い(2県) 0.1〜0.9週早い(9県) 全国と同じ〜0.9週遅い(13県) 1.0〜1.9週遅い(17県) 2.0週以上遅い(5県) 沖縄県(別扱い) 7シーズン中5回は7月下旬の 時点で目安を上回っていた 地方別の平均(週) 九州・沖縄 +0.8(早い) 北海道 +0.1(早い) 関東 −0.2(遅い) 中部 −0.7(遅い) 近畿 −1.0(遅い) 東北 −1.0(遅い) 中国 −1.8(遅い) 四国 −2.1(遅い) +は全国より早く、−は遅く流行入りした週数(定点当たり1.00を3週続けて上回った最初の週で比較)。 比べられる7シーズン=2016/17・17/18・18/19・19/20・22/23・24/25・25/26。地図上の数値は省略。
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計/地図:地球地図日本(国土地理院)
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

7シーズンの全国との差を平均すると、1週以上早いのは鹿児島県(+2.0週)と福岡県(+1.9週)の2県でした。地方別では、九州・沖縄が平均で0.8週早く、北海道が0.1週早い一方、四国は2.1週、中国は1.8週、東北と近畿は1.0週遅く流行入りしています。地図では、九州の緑と、中国・四国の濃い灰色がはっきり分かれます。

平均値は、2019/20に石川県と九州の4県が全国より8週早く流行入りしたシーズンに引っ張られています。そこで中央値も見ると、鹿児島県は2週早く、福岡県と熊本県は1週早い水準でした。遅い側は高知県が3週遅く、山形・島根・徳島県が2週遅い水準です。平均と中央値のどちらで見ても、九州が早く、中国・四国と山形県が遅いという並びは変わりません。

お住まいの都道府県が早い側か遅い側かは、次の表で確認できます。タブで地方を切り替えると、全国より早かった回数・遅かった回数、平均の差、ピークの高さ、今季の流行入りの週が表示されます。

都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
北海道3回/2回+0.140.061.78
25/26
第34週
青森3回/4回−1.038.066.37
25/26
継続
岩手3回/4回0.045.983.43
25/26
第34週
宮城1回/4回−0.648.789.42
25/26
第32週
秋田0回/5回−1.440.675.72
25/26
第36週
山形0回/7回−2.039.166.62
25/26
第35週
福島1回/5回−1.045.386.71
25/26
第35週
都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
茨城1回/2回+0.144.168.05
18/19
第34週
栃木1回/5回−1.143.574.47
25/26
第34週
群馬1回/5回−1.043.473.47
25/26
第36週
埼玉3回/2回0.057.684.09
18/19
第32週
千葉2回/1回+0.152.478.52
24/25
第34週
東京2回/1回+0.142.764.18
18/19
第34週
神奈川2回/0回+0.350.467.94
18/19
第33週
都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
新潟2回/3回0.043.677.70
18/19
第32週
富山2回/4回−1.439.060.83
25/26
第35週
石川3回/3回+0.746.763.96
18/19
第36週
福井2回/4回−0.346.465.66
18/19
第37週
山梨0回/5回−1.646.287.15
24/25
第35週
長野0回/4回−0.745.572.49
25/26
第35週
岐阜0回/5回−1.344.270.67
24/25
第36週
静岡2回/3回−0.348.269.42
18/19
第35週
愛知1回/5回−1.054.782.35
24/25
第35週
都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
三重2回/4回0.044.362.43
17/18
第36週
滋賀0回/6回−1.939.657.02
18/19
第35週
京都1回/5回−0.941.455.88
25/26
第35週
大阪2回/4回−0.641.367.53
24/25
第36週
兵庫1回/5回−1.043.874.40
24/25
第36週
奈良1回/5回−1.040.268.48
24/25
第36週
和歌山1回/5回−1.434.657.33
24/25
第36週
都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
鳥取0回/6回−2.434.352.52
17/18
第35週
島根0回/7回−2.432.953.25
25/26
第36週
岡山0回/6回−1.640.963.76
24/25
第38週
広島1回/4回−1.037.160.56
24/25
第36週
山口0回/7回−1.649.776.37
24/25
第35週
徳島0回/7回−2.737.357.38
24/25
第36週
香川1回/5回−1.739.863.65
25/26
第36週
愛媛1回/4回−0.646.185.02
24/25
第37週
高知0回/7回−3.349.267.67
17/18
第35週
都道府県全国より
早い/遅い
平均の差
(週)
平均
ピーク
最高値
(季)
今季の
流行入り
福岡4回/1回+1.958.683.99
17/18
第35週
佐賀1回/5回−0.452.094.36
24/25
第37週
長崎3回/2回+0.750.182.27
24/25
第36週
熊本4回/1回+0.451.292.56
24/25
第36週
大分1回/3回+0.360.7104.84
24/25
第36週
宮崎2回/5回−0.463.399.93
25/26
第39週
鹿児島4回/2回+2.059.196.40
24/25
第34週
沖縄1回/0回継続5回44.264.70
17/18
継続
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計。早い・遅いの回数と平均の差・平均ピークは7シーズン、最高の週は2016/17〜2025/26の10シーズン、今季は2026年第42週時点
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

流行のピークはどの県が高いか|上位は九州の県

楓
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各シーズンのピークの高さを、7シーズンの平均で比べました。緑の棒が九州の県です。

ピークの高さ|7シーズン平均の上位10県・下位5県 各シーズンの定点当たり報告数の最大値を、7シーズンで平均 九州の県 その他の都道府県 1位 宮崎県 63.3 2位 大分県 60.7 3位 鹿児島県 59.1 4位 福岡県 58.6 5位 埼玉県 57.6 6位 愛知県 54.7 7位 千葉県 52.4 8位 佐賀県 52.0 9位 熊本県 51.2 10位 神奈川県 50.4 43位 徳島県 37.3 44位 広島県 37.1 45位 和歌山県 34.6 46位 鳥取県 34.3 47位 島根県 32.9 全国 43.2 (中略) 上位5県中4県が九州 10シーズンで最も高い週は大分県の104.84(2024年第52週)。 2025年第15週から定点数が変わったため、2025/26の値はそれ以前と単純には比べられない。
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部集計
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

各シーズンの定点当たり報告数の最大値(ピーク)を7シーズンで平均すると、最も高いのは宮崎県の63.3で、大分県60.7、鹿児島県59.1、福岡県58.6、埼玉県57.6と続きます。上位5県のうち4県、上位10県のうち6県が九州の県です。低い側は島根県32.9、鳥取県34.3、和歌山県34.6で、全国のピークの平均は43.2でした。

10シーズンで最も高かった週は、2024/25の大分県の2024年第52週(12月23日〜29日)で、定点当たり104.84(報告数6,081人)でした。1つの定点医療機関が1週間に約105人、1日あたりにすると約15人のインフルエンザ患者を報告した計算です。定点は小児科と内科の医療機関の一部から選ばれており、すべての医療機関の平均ではありません。

なお、2025年第15週(4月7日〜13日)から、急性呼吸器感染症のサーベイランスが始まったことに伴い、定点医療機関の数が変わりました。報告数を定点当たり報告数で割ると、全国の定点数は第14週の約4,700から第15週の約3,900になっています。2025/26の値(宮崎県99.93など)は、それ以前のシーズンと単純には比べられません。

沖縄県は7月下旬から流行の目安を上回る年が多い

楓
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沖縄県と全国の週ごとの動きを重ねています。縦軸は1目盛ごとに10倍になる目盛です。

沖縄県と全国の週ごとの動き|2023年7月〜2026年10月 定点当たり報告数(縦軸は対数目盛・1目盛ごとに10倍) 沖縄県 全国 0.1 1 10 100 1.00 流行開始の目安 2025年4月 定点数の変更 沖縄 19.68 全国 9.08 2024年 7月 2025年 7月 2026年 7月 沖縄県は2023年・2024年・2025年・2026年とも、7月下旬(第30週)の時点で1.00を上回っていた。 2025年第15週から定点の数が変わり、それ以降の値は前と単純には比べられない。
出典:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」(2016年第30週〜2026年第42週・速報値)をもとに編集部作成
※ 公式データをもとに、可視化pedia編集部が独自に集計・編集したものです。

沖縄県は、10シーズンのうち6シーズン(2017/18・2018/19・2019/20・2023/24・2024/25・2025/26)で、判定を始める7月下旬(第30週)の時点ですでに定点当たり1.00を上回っており、そのまま秋冬の流行につながりました。このうち2017/18・2018/19・2019/20・2025/26は、その年の1月から7月まで一度も1.00以下に下がらないまま次のシーズンに入っています。

2023年と2024年は、6月から7月にかけていったん1.00以下に下がり、第30週には再び上回っていました。2024年と2025年の7月〜8月(第27〜35週)は、全国が0.25〜0.40だったのに対し、沖縄県は2.29〜11.55で推移しています。全国の値が夏に下がりきる時期も、沖縄県は流行の目安を上回る年が多いことが、2本の折れ線の差に表れています。

2019/20には、沖縄県が2019年第38週(9月16日〜22日)に52.22となり、全国の流行入り(第45週)より前にピークを迎えました。今季も第30週に1.82と1.00を上回り、第42週は19.68で全国で最も高い値です。

2026/27シーズンはどの県から始まったか|第42週時点

楓
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今季の動きはまだ途中です。第42週までの速報値で、流行入りの順番を整理します。

2026/27シーズンは、全国の定点当たり報告数が2026年第34週(8月17日〜23日)に1.11(報告数4,094人)となり、流行入りしました。都道府県別では、宮城・埼玉・新潟の3県が第32週に先に流行入りし、神奈川県が第33週、北海道・千葉・岩手・東京・栃木・茨城・鹿児島の7都道県が第34週に続きました。青森県と沖縄県は、第30週の時点ですでに1.00を上回っていました。

例年は九州の県が早い年が多いなか、今季は東日本の県が先に流行入りしました。九州で最も早かったのは鹿児島県の第34週で、全国と同じ週です。全国でこれまで最後に流行入りしたのも、同じ九州の宮崎県(第39週)です。

第42週(10月12日〜18日)の定点当たり報告数は、全国が9.08で、沖縄県19.68、埼玉県15.39、北海道12.32、長崎県12.28、千葉県12.20の順に高くなっています。今季の値は第42週時点の速報値で、ピークの高さや最後に流行入りする県はまだ決まっていません。最新の状況は、厚生労働省とJIHSが毎週公表する資料で確認できます。

楓のまとめ|始まる県は毎年違うが、早い県・遅い県の傾向はある

楓
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ここまでの図と表を並べると、毎年の違いと、毎年くり返す傾向の両方が見えてきます。3つの観察事実に整理します。

インフルエンザの流行がどの県から始まるかは、1シーズンだけを見ても答えが出ません。10シーズン分の週ごとの速報値を同じルールで県別に並べて見えたことを、観察事実として整理しておきます。

楓の観察整理
3つの観察事実

観察1. 最初に流行入りした県は、7シーズンで沖縄・福井・三重・石川・九州の各県・岩手・京都と入れ替わりました。2回以上最初になったのは鹿児島県(3回)と福岡県(2回)だけです。

観察2. 福岡・熊本・鹿児島は7シーズン中4回全国より早く、山形・島根・山口・徳島・高知の5県は7回とも全国より遅く流行入りしました。地方別の平均では九州・沖縄が0.8週早く、四国が2.1週、中国が1.8週遅い水準です。

観察3. 沖縄県は10シーズン中6シーズンで、7月下旬の時点ですでに流行の目安を上回っていました。最初の県から最後の県までは平均で約9週(64日)かかり、ピークの平均は宮崎県(63.3)など九州の県が上位です。

3つの観察事実を重ねると、流行の始まり方は毎年変わる一方で、九州が早く、中国・四国と山形県が遅いという並びは毎年のようにくり返されていることが分かります。今季は東日本の県から始まっており、この並びに当てはまるかどうかは、シーズンが終わった後の速報値で確かめられます。

よくある質問(FAQ)

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流行入りの数字を読むときに迷いやすい点を、3つにまとめました。

Q1. 「流行入り」とは何ですか?警報や注意報とは違いますか?

厚生労働省は、全国の定点当たり報告数が流行開始の目安の1.00を上回ったときに「流行入り」と発表しています。本記事では都道府県ごとに、1.00を3週続けて上回った最初の週を流行入りとしました。警報(定点当たり30)と注意報(同10)は、保健所の管轄区域ごとに基準を超えたかどうかで出る別の仕組みで、本記事の流行入りとは基準が異なります。

Q2. 自分の県が早いか遅いかは、どこを見れば分かりますか?

本文の都道府県別の表で、地方のタブを切り替えると確認できます。「全国より早い/遅い」は7シーズンのうち全国より早く流行入りした回数と遅く流行入りした回数、「平均の差」は全国との差の平均です。たとえば高知県は7回とも遅く、平均で3.3週遅れて流行入りしています。

Q3. 定点当たり報告数とは何ですか?患者の総数ですか?

全国の小児科・内科の医療機関の一部を「定点」として選び、1つの定点が1週間に報告した患者数の平均です。すべての患者数ではありません。2025年第15週から定点の数が変わり、全国では約4,700から約3,900になったため、それ以降の値は前のシーズンと単純には比べられません。

🔍 この記事のファクトチェックについて

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当サイトはファクトチェックを実施しています。このページのファクトチェックのエビデンスを以下に掲載します。

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この記事のファクトチェックについて
確認日:2026年11月

記事内の主要な数値・事実について、確認の度合いを4段階で示しています。

✅ 一次確認:公式発表・省庁・原典で直接確認 🔍 二次確認:報道など二次情報で確認 📊 筆者試算:一次データを基にした独自計算 ⚠ 要確認:状況により変わるもの
✅ 一次確認

2026/27の流行入り:2026年第34週・定点当たり1.11(報告数4,094人)、1999年以降で2009年に次ぐ早さ(2023年を除く)、2025/26は第39週に流行入り

厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」2026年8月28日 →
✅ 一次確認

都道府県別の週ごとの報告数・定点当たり報告数(2016年第30週〜2026年第42週の534週)。大分県 2024年第52週 104.84(6,081人)、全国 同週 64.39(317,812人)。速報値

国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」 →
✅ 一次確認

第42週の都道府県別定点当たり報告数:全国 9.08・沖縄19.68・埼玉15.39・北海道12.32・長崎12.28・千葉12.20

厚生労働省「インフルエンザの発生状況について」2026年10月23日 →
✅ 一次確認

全国の流行入り:2019/20 第45週(1.03)、2018/19 第49週、2017/18 第47週

厚生労働省 報道発表 2019年11月15日 →
✅ 一次確認

全国の流行入り:2024/25 第44週(1.04)

厚生労働省 報道発表 2024年11月8日 →
✅ 一次確認

2025年第15週(4月7日〜13日)から、急性呼吸器感染症サーベイランスの開始に伴い定点数が変わったこと

厚生労働省「インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症の定点当たり報告数の推移」 →
✅ 一次確認

警報(開始の基準値30)・注意報(基準値10)は保健所ごとの仕組みであること

流行レベルマップ「警報・注意報システムとは」 →
📊 筆者試算

流行入りの判定:定点当たり報告数が1.00を上回る週が3週以上続く区間の最初の週(判定期間は各年第30週〜翌年第29週)。第30週から上回っている場合は「継続」。全国との差=全国の流行入りの週−県の流行入りの週。比較は2016/17・17/18・18/19・19/20・22/23・24/25・25/26の7シーズン

元データ:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」 →
📊 筆者試算

最初の県から最後の県まで:(15+7+9+11+5+8+9)÷7=9.14週、×7日=約64日。地方別の平均の差は、地方内の各県・各シーズンの差の単純平均(九州・沖縄 +0.8週、四国 −2.1週 など)

元データ:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」 →
📊 筆者試算

1日あたり約15人=104.84人÷7日。定点数=報告数÷定点当たり報告数:第14週 5,667÷1.20=4,722、第15週 4,621÷1.19=3,883。平均ピーク=7シーズンのピークの単純平均(宮崎県 63.3、全国 43.2)

元データ:国立健康危機管理研究機構「IDWR速報データ」 →
⚠ 要確認

本記事の都道府県別の値はIDWRの速報値です。後日、感染症発生動向調査の週報・年報(確定値)で修正される場合があります。

変更の可能性あり。国立健康危機管理研究機構 IDWR速報データ →
⚠ 要確認

2026/27シーズンは進行中で、値は2026年第42週時点です。ピークの高さや最後に流行入りする県は、今後の速報値で変わります。

変更の可能性あり。厚生労働省 インフルエンザに関する報道発表資料 →
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